Oct Week 3 2018
★ " Dealing with Mean Queen Bee "
女王バチタイプのママ友対処法


秋山曜子さま
いつも特にこのコーナーをとても待ち遠しく拝見させて頂き、沢山の事を学ばせて頂いております。
数年前にママ友付き合いの中でとても嫌な経験をしました。 相手はPTA会長婦人で外見も派手でいわゆるチヤホヤされていないとダメな性格。 しかし実は非常にデリケートで 1人で居る事が出来ず、情報通で悪口や噂話のランチを連日行っておられました。 当初から私の苦手なタイプと認識しつつも、ひょんな事がキッカケでグイグイと親しくされ、 気が付いたらそのお付き合いの輪から抜け出す事が出来なくなってしまい、 子供達が卒園と共に角が立たないよう距離を置くつもりでおりました。 しかしエスカレーター式に上がる学校でもありますので、予定通りには上手くは行かず、 酷い恨み辛身で散々と親子で有る事無い事ばら撒かれ、非常に辛い思いを致しました。
あまりにも常軌を逸脱した言われ事をされていたので、学校に相談したところ、 その方は私達親子だけでなく色々な方達の悪口噂話を吹聴しているので、 学校に沢山の苦情が入っていて学校側も非常に頭を悩ませているとの事でした。 また学校側は「正直、あのお母様は間違いなくご病気(虚言癖など)でしょう」と断言されました。 学校側がここまで理解してくれている事が分かり心強くなり、それ以降は秋山様のこのコーナーの様々なアドバイスを元に 身体を鍛えたり前向きな気持ちを心掛けるように致しました。その節も秋山様のお言葉に本当に助けられました。
その後彼女が周囲から嫌がられ、どんどん孤立している様子を耳にしました。 そのように少し心穏やかに過ごせる様になってきておりましたが、また最近になって学校行事で彼女の姿を目に致しましたら、 私が想像していた彼女とは違い、新しい人達と変わらず派手に闊歩しており正直驚きガッカリしてしまいました。
きっと私は「これだけ周りを苦しめたのだからもう学校には恥ずかしくて居られない彼女」を期待していたのだと思います。 まだ後数年は同じ学校で顔を合わせる機会があると思うのですが、私はどのように捉え、 どのように気持ちを持っていったら良いか秋山様の貴重なアドバイスをどうか宜しくお願い致します。

-K-



女王バチタイプのプロフィール


Kさんの苦手なママ友女性は 典型的な女王バチタイプの厄介者です。 このタイプが好むのは、働きバチのように自分に尽くしてくれるお取り巻きと、 自分に有形無形のメリットをもたらしてくれる人間関係で、対等な交友関係が築けない性格です。
Kさんのご指摘通り、孤独や孤立に弱く、華やかさや押しの強さ、そして時に異常性を感じさせるような怒りっぽさや 普通の人が示さないリアクションで周囲を威嚇することもあります。 その余暇を根回しや噂話の吹聴に使う傾向にありますが、 お取り巻きに対しては敬意や憧れを抱かせるような振舞いや言動をすると同時に、 自分が相手にとっての 「貴重な情報源である」と洗脳するので、やがてお取り巻きは「女王バチが言う情報が一番早くて、正確」と考えるようになります。 その段階では お取り巻きは 「女王バチとさえ上手くやっていたら、自分の立場は安泰」と考えていますので、 女王バチがグループのリーダー格としての決定権を持ったり、特別にわがままが許される優遇を受け、周囲が遠慮したり、気を使ったりする存在になります。

一方、自分が一目置く存在に対しては 人脈を始めとする様々なメリットをもたらして欲しいと思っているので、 信頼感や特別な親密感を見せたり、あえて相談事をして意見を聞くなど、相手に敬意や気遣いを見せますし、 自分が計画する食事やイベントにも「XXさんが来てくれなきゃ、つまらない」などと、他のゲストとの差別化を見せて、相手のプライドをくすぐる術も心得ています。 また一目置く存在に対しては、時折 お取り巻きに対して見せる怒りや 異常なリアクションは見せない、 もしくは たとえ目の前で誰かを罵倒しても、一目置く存在に対しては 打って変わって穏やかな口調で その状況の理解を求めたりするので、女王バチに一目置かれる側は「自分は彼女を扱える」という自信を持っていたりします。 そのため女王バチの危険性をさほど理解せずに、ずるずると付き合ってしまうケースが少なくありません。

しかしながら女王バチは自分を頂点にしたヒエラルキーで人間関係というものを捉えていますので、 お取り巻きも、メリットをもたらしてくれる人間関係でも自分の下の人間でであり、常に自分が一番と考えています。 そのため遠慮が無くなってきた段階で、誰かれ構わず悪口や蔑むコメントが増えていきますし、自分が言った悪口を 他の友人の発言にすり替えて、それを”情報”として発信したりもします。 女王バチ・タイプが人間関係にフレッシュさが無くなって来た時に 必ず行うのが、情報捜査や根回しを駆使した人間関係の引っ掻き回しで、 時に自分自身を被害者にしてドラマの筋書きを演じることも少なくありません。 でもこれは女王バチが 意図的に計算ずくでやっている訳ではなく、「人間関係の和」が退屈に感じられる女王バチが 本能に駆り立てられて行っていることなのです。
多くの人々はそんな情報操作や根回しに女王バチほどの時間やエネルギーを割くことはありませんので、 しばしの間は女王バチの天下が続くことになります。ですが大人の世界、それも女性同士というのは そう簡単に一筋縄で行くものではありません。 やがてそのグループのメンバーが不協和音の原因や、 誤情報の出所を辿って行くうちに 徐々に水面下から 「要注意人物」となっていくのが 女王バチです。 この時点では 誰もが女王バチの悪口や情報操作のタクティックを理解していますし、 人の悪口を言うために事実を捻じ曲げたり、自分の言い分が180度変わる様子も折り込み済みですので、 女王バチが居ない席でその悪口を言う人が増えていきますし、その精神的な異常性を指摘する意見も出てきます。 そこまで来ると 女王バチは孤独を恐れる自己防衛本能に駆られて、 自分が外されているイベントにも押しの強さで割り込んでくるようになりますし、ストーカーのように何度も根回し工作をするケースは珍しくありません。 そんな様子を警戒したり、恐れたりする周囲は「これ以上関わりたくない」と距離を置くようになりますが、 「何を考えているか、何をしでかすかわからない」という気持ちから、表立って仲間外れにする行為や、不快感の表明などはしないのが通常です。

やがて女王バチは自分を取り巻く周囲の温度が下がってきたのを察知すると、新しい巣作りを始めます。 このタイプは それまで生きてきた過程で お取り巻きや人間関係が入れ替わる経験を何度もしているので、 それまでの交友関係が自分に尽くさなくなれば、別の新しい人間関係を模索します。 そして再び 「華やかな憧れの対象かつ、情報源」としての自分を演出して、新たなお取り巻きを獲得して その頂点に君臨する女王バチになります。彼女にとってお取り巻きは働きバチですので その生命は短いのです。
女王バチにとって好都合なのは、社交の世界というのは常に騙される”初物”がいくらでも存在することで、自分のお取り巻きのリクルートには決して困りません。 中にはその有名さや悪評に興味を抱いて女王バチにあえて寄って行く人もいます。 女王バチ並みにゴシップが好きな女性達がそうした寄っていくタイプですが、通常は女王バチの方が一枚上手ですので そんなゴシップ好きな女性たちは 少なくとも最初のうちは 女王バチに有利な噂や評判を流すスピーカーとして利用されることは珍しくありません。
ですが女王バチは決して ”社交の達人”ではありません。 やがてや消えてなくなる人間関係に尋常でないエネルギーと時間を費やしているだけなのです。 したがってKさんが目撃した女王バチのお取り巻きも、やがては居なくなって メンバー一新の時を迎えます。しかし女王バチは よほどの事が起こらない限り、それが如何に人生の無駄であるかに 気付くことはありません。本能に駆り立てられながら 無駄な人間関係の構築と破滅のサイクルを続けるものなのです。

社交の世界では誰もがダブル・フェイスです


ハチの世界でも 人間の世界でも女王バチというのは 生命力は長いものの、そう何匹も存在するものではありません。 また女王バチが全く新しい人間関係で巣作りをしても、人間の評判や噂話というのは必ず付き纏いますので、新しいお取り巻きに囲まれたからと言って 以前の言動や振る舞いが帳消しになる訳でもありません。 特に女性の交友関係の場合、かなり以前の問題であっても その人物の評判として刻み込まれますので、 ある意味では女性の交友関係における評判というのはブロックチェーンのようなものです。 改ざんしようとしても 過去の記録は必ず正確に出てきますし、噂話や評判の信憑性は多数決で決まります。 ですから本人1人が自分に有利な情報を吹聴したところで、過去の評判を書き換えるのは不可能です。

とは言っても 社交においては理屈や常識通りに行動できない人が非常に多いのもまた事実です。 踏みつけられるような思いをしても 酷い評判の人物と仲良くして、上手くやっていこうとする人が存在するのです。 そうかと思えば、表面的には人と上手くやっているものの 陰で毒を盛るような工作や行為をする人も決して少なくありません。 私が女王バチ・タイプより要注意だと思うのは、そんな陰では何をやっているか分からないような人々です。
例えば ディナーの席で ある人の悪口を30分間も言い続けた人物が、その悪口の対象のフェイスブックやインスタグラムに ベタ褒めのコメントをする様子を目にしたことが何度かありますが、そんな二重人格のような行動、言動は決して珍しくありません。 でも知り合いによれば 「ソーシャル・メディアのベタ褒めコメントは それを読んだ人のジェラシーや、 ”この程度のことで自慢するなんて程度が悪い” といった侮蔑や敵対心を煽るので、内心嫌いな友達ほど あえてベタ褒めする」というのが ソーシャル・メディア心理を利用した嫌がらせだそうです。ですから心根が悪い人と関わると、何処でどんな形で毒を盛られているか分かりません。

人間関係というのは自分が好きな人とだけ付き合える訳ではありませんし、好きだと思って付き合っていた人と上手く行かなくなることもあります。 また逆境で助けてくれた人が 事態が好転した途端に冷たくなることもあれば、 親友だと思っていた人が実は自分の敵であったり、自分を嫌っていると思っていた人物が 唯一自分を悪者にしなかったことを後で悟ることもあります。 要するに社交においては誰もが意図的、もしくは意図せずしてダブル・フェイスなのです。
したがって出会ったばかりの人に自分のことを不必要にペラペラしゃべったり、親切心のつもりで要注意人物についての忠告などしようものなら、 必ずそれが自分を攻撃するネタになって戻ってきますし、それによって人格を決めつけられたりもします。
要するにKさんが注意すべきなのは、女王バチ・タイプの女性だけではないのです。女王バチ・タイプは逆に 存在感が明確で、 毎回判で押したように同じ行動パターンを取るので、それさえ見越して 関わらないようにさえしていれば良いのです。 もしそれを実践しているにも関わらず、再び女王バチの毒牙に掛かるようなことがあるとすれば、それは周囲のダブル・フェイスの”お友達”のせいです。 Kさんが以前 女王バチ・タイプの女性と関わって経験した不愉快な思いを引用して女王バチの悪口を言う人もいれば、 自分が言いたくない女王バチの悪口をKさんに言わせようとする人もいます。 女王バチだけが要注意だと思って 他の人間関係に油断していると、学校のママ友という狭い世界ではそれが落とし穴になることがあります。

結局のところ、信頼に値しない交友関係においては自分の情報を最小限にしか提供しないこと、 噂話に加担しないこと、たとえ知っている噂話でも初耳のように振舞うなどして、自分の交友の接点をオープンにしない方が賢明なのです。 世の中には顔が広いことを自慢したがる人が居ますが、誰が何を考えているか分からない人間関係の中でそれをやってしまうと、 自分のあらぬ噂が広まるネットワークを提供する行為にもなりかねません。
私がこのコーナーに何度も書いている通り、人間関係は人生の毒にも薬にもなります。 人間というものは孤独や孤立を嫌う気持ちや、好奇心やスリルを求める気持ちから 毒のある人間関係に自ら関わったり、 そこから抜け出す努力を怠ったり、そうするうちに自分も毒づいてしまう生き物なのです。 一度そういう状態になると、毒に関わらない人が ”蚊帳の外の存在” に見えるものですが、 実際にはそんな蚊帳の外の存在の方が 最小限の時間や努力で良好な人間関係を築いているのです。
私の友人に言わせると、学校がらみのママ友は ”狂想曲の世界” だそうですが、やはりそれに踊らされないことが大切なのだと思います。

Yoko Akiyama



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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。


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