Dec. Week 2, 2019
★ "Why Me?!"
全く身に覚えがない中傷、どうして私が…


秋山曜子さま、
どうしてもアドバイスを頂きたいことが出来てしまいました。よろしくお願いします。
先日久々に会った友達から「私の悪い噂が流れている」と聞かされました。 その内容は私が友人のご主人に言い寄ったとか、お金を借りて返さない、人と人を仲たがいさせようとしているというもので、 非常に具体的な内容でしたが、その噂話の登場人物の殆どは私が知らない人、会ったことも無い人達です。 ですので「そんな人知らない」、「会ったことも無い」と言ったのですが、その噂話の中には 私は責められると 「そんな人知らない」、「会ったことも無い」と言って トボけたふりをして逃げるという内容まで含まれていて、 否定すればするほど私が嘘をついているみたいになってしまいました。

あまりに酷い噂なので出所を突き止めたところ、私が今から6年以上前に一方的な言いがかりをつけられたことで喧嘩をして、 絶交状態になっている元友達が流したらしいことを突き止めました。 その人は6年前も私がやっていないことを、やったと決めつけて私を仲間外れにしようと友達に根回しをして、 その直後は私が孤立状態になりましたが 徐々に周囲が悟って、やがては彼女が仲間外れにされた感じでした。 当時のことで私を恨んでいるのか何だか分かりませんが、6年以上にも渡って口を利いても居ない人にそんな噂を流されて気分が悪くて仕方がありません。 思い出してはイライラしますし、そんな自分にも嫌になってしまいます。

どうして6年前の私が悪くないことで、今になってまたこんな目に遭わなければならないのでしょうか。 こういう状況や、頭がおかしいとしか思えない元友達が流す噂話にどう対処したら良いのでしょうか。 是非アドバイスをお願いします。
頭が混乱しているときに書いているので、質問が分かりにくかったらごめんなさい。 アドバイスが頂けなくても、このコーナーと秋山さんのことはいつも応援しています。これからも頑張ってください。

- F -



身に覚えがない噂をまき散らす人はサイコパスです


約1年ほど前のことですが、CUBE New Yorkにお客様から「御社がこんな酷い会社に成り下がったとは知りませんでした。 友達にもCUBE New Yorkでは絶対に買い物をしないでと言っています。」というメールが届いたことがあります。 調べてみるとそのお客様が最後にお買い物をして下さったのは5年前。メールも2年遡っても見当たらなかったので、 その旨お客様にお伝えして「何かお問合せのご対応等で失礼がありましたでしょうか?もしくはどちらか別のサイトとお間違えではないでしょうか?」というメールをカストマー・サーヴィスから送付したところ、 その後一切の連絡もありませんでした。
20年近くもウェブサイトのビジネスをしているので、これまでにも明らかに他のウェブサイトと間違えていると思しき 全く覚えのない批判を一方的に受けることが数回ありました。 その中にはかなり攻撃的な批判もありましたが、それらメールの共通点は「CUBE New Yorkを何度も利用して 今まで散々ひいきにしてきたのに、酷い扱いを受けた」という内容であること、そして送り主は 一度もCUBE New Yorkを利用したことが無い方、もしくは 何年も前に1〜2回のお買い物歴があるものの、近年は全くコミュニケーションが無かったお客様であるということです。 たとえ勘違いであったとしても、何故そんな激しい怒りの矛先が全く、もしくは殆ど関りが無い会社に向けられるのかは こうしたメールを受け取る度に不思議に思う事です。

ですが交友関係においては身に覚えのない批判を受けたり、噂を流されるというのは往々にして 噂を流した張本人がサイコパス、もしくはそれに近いメンタリティの持ち主で、被害妄想に基づいた記憶の入れ違いをしながら 勝手に腹を立てて、その怒りを口頭でまき散らす結果です。 そうしたサイコパス系の人物は一度腹を立てると判断力を失いますので 勘違いが非常に多く、 怒りの矛先を間違えることは全く珍しくありません。
Fさんのメールに「噂話の中には 私は責められると そんな人知らない、会ったことも無いと言って トボけたふりをして逃げるという内容まで含まれていて」とありましたが、 恐らく噂を流した本人は 頻繁に同様の根拠がない勘違いの批判を振り撒くので、 言われた側が常に「そんな人知らない」、「会ったことも無い」というリアクションをしていたのだと思います。 なので先手を打って噂話の中に「責められると そんな人知らない、会ったことも無いと言って トボけたふりをして逃げる」という内容を盛り込んでいたように思います。
これはサイコパス系の人間にありがちな知恵の遣い方ですが、サイコパスほど周囲の人間関係がクルクル変わるので 最初は誰もが鵜呑みにするのがその言い分やサイコパスが流す噂話なのです。

噂へのカウンターパンチは効果がありません


私の友人も学生時代から会っていなかった元友達に大人になってから嫌がらせを受けた経験をしています。 それが元友達の記憶違いが原因であったことが証明された後でも、その人物は一切の謝罪もせず 友人の悪口を言い続けていたそうで、 その態度には自分の負けを認めたくない、屈折した競争心が漂っていたとのことでした。 実際にサイコパス系は執念深いだけでなく、競争心やジェラシーも人一倍です。 Fさん自身も 噂を流したお友達について「頭がおかしいとしか思えない」と書いていらっしゃった訳ですから、 そんな人とは何を言われようと言い返さない、弁明しない、相手の名前さえ出さないのが一番なのです。

良くない噂を流されて自分の正当性を主張したくなるFさんのお気持ちは理解できるのですが、 噂に対するカウンターパンチ、すなわち自己弁護はその払拭に全く効果的はありません。 噂話を最も早く消し去るには、そのニュース性とエンターテイメント性を乏しくするのが一番なのです。正当性の主張を含む 何らかのリアクションは 噂話に情報量とエンターテイメントを加える行為ですので、それを聞いた人はまた別の人にそれを伝えることになるだけです。 Fさんに噂について教えてくれたお友達にしても「これを聞いたらFさんが怒るに違いない」というニュース性を見出してFさんに話しているはずなので、 Fさんのリアクションは確実にお友達の噂のソースに 「アップデート情報」としてフィードバックされることになります。
人間というのは自分が関わらないゴシップを楽しむ生き物ですので、噂話は人が集まる場所には付き物です。 したがって様々な噂話が出てくることについてはコントロール不可能ですが、 噂話はソーシャル・メディアのトレンディング同様、ニュース性が衰えれば忘れ去られるだけのものです。 ですから出てきた噂にニュース性やエンターテイメント性を注がないことで その効力を衰えさせて、拡大を防ぐことは出来るのです。

長い人生の間には自分は悪くなくても不当に批判されたり、 他人の失敗のせいで損をしたり、勘違いなどによって正当に扱って貰えないことなどは誰にでも起こることなのです。 そんな「自分は正しいことをしている」、「自分には覚えがない」という気持ちがある場合は、単に起こった不運よりも 悔しさ、フラストレーション、怒りといった感情が高まるのは当然のことです。 でも頭を冷やしてみれば そんな不愉快さを自分に何度もリピートして押し付けてはストレスを高めているのは自分自身なのです。
ですから今後、どんな事態に見舞われた場合も「自分さえ考えなければ、自分が苦しむ必要は無い」と言い聞かせて、 「Let it go & Move on (嫌なことには構わず 前進する)」という精神を身につけてください。 決して簡単なことではありませんが、世の中には他にもっと大切なこと、楽しいこと、学ばなければならないことが沢山あるのです。 自分を苦しめたり、苛立たせることに時間や精神力を使うのは大きな間違いです。 これはFさんの元友達などとは全く無関係の「自分の人生の足を引っ張ろうとする自分自身との闘い」なのです。Fさんには 是非それに打ち勝って、有意義で心豊かな人生を送っていただきたいと思います。

12月4週目はこのコーナーのお休みを頂きます。次回は新年、2020年1月8日のアップになります。

Yoko Akiyama


★ 書籍出版のお知らせ ★


アマゾン・ドットコムのサイトからの予約注文
楽天ブックスからの予約注文


このセクションへのご質問は、ここをクリックしてお寄せください

プライベート・セッションはこちらからお申し込みください

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。




Shopping
home
jewelry beauty ヘルス Fショップ 購入代行

Q&ADV プライベート・セッション

当社に頂戴した商品のレビュー、コーナーへのご感想、Q&ADVへのご相談を含む 全てのEメールは、 匿名にて当社のコンテンツ(コラムや 当社が関わる雑誌記事等の出版物)として使用される場合がございます。 掲載をご希望でない場合は、メールにその旨ご記入をお願いいたします。 Q&ADVのご相談については掲載を前提に頂いたものと自動的に判断されます。 掲載されない形でのご相談はプライベート・セッションへのお申込みをお勧めいたします。 一度掲載されたコンテンツは、当社の編集作業を経た当社がコピーライトを所有するコンテンツと見なされますので、 その使用に関するクレームへの対応はご遠慮させて頂きます。
Copyright © Yoko Akiyama & Cube New York Inc. 2018.

PAGE TOP