Apr. Week 3, 2020
★ " How COVID-19 Could Change the World "
コロナウィルスで世界とビジネスはどう変わる?


秋山さま、いつもこのコーナーを含むウェブサイトの更新を楽しみにしています。
特にコロナウィルスの感染が広がってからは、ニューヨークやアメリカの様子がとてもよく分かるのと、 感染が広がっていても秋山さんを始め ニューヨーカーが強く生きている姿が感じられて、 私も感染をビクビクしたりせずに、この時期に何か自分に出来ることをしようという気持ちになります。ありがとうございます。
私は今は会社務めをしていますが、いずれは自分でビジネスをしたいと思っています。 そこで将来に備えたいと思いますが、世の中が変わって行く時期に これから不必要になる勉強や投資をしてしまうことを心配しています。 コロナウィルスによってこの先がどんな風に変わって行くのでしょうか。 秋山さんなりのお考えや、「アメリカでは世界がこんな風になると言われている」というようなことがありましたら、シェアしていただけると嬉しいです。
いつもキューブさんのウェブサイトはとても大切な情報源なので、これからもお身体に気を付けて頑張って下さい。

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コロナウィルスが短期的に変える世の中のブループリント

アメリカではコロナウィルスのロックダウン状態が広がって未だ1月足らずですが、既にメディアでは「この先の世の中がどう変わるか」という 報道がされています。
景気に関してはコロナウィルスのロックダウンが終了しても、トランプ大統領が語るようなV字型の経済回復は望めないという意見が圧倒的で、 ”U字型” すなわち景気がある程度低迷してからアップするという声や、もっと悲観的に低迷状態が長引く ”L字型”という意見も聞かれます。
そんな景気見通しの中での 短期的展望として指摘されるのは ソーシャル・ディスタンシングが継続されて キス、ハグ、握手といったボディコンタクトが無くなること、そしてコンサートやスポーツの試合など、 人が集まるオケージョンの見直しが始まるだろうということです。 アメリカでは既に大手映画館チェーンが倒産の準備に入っていることが報じられていますが、映画館に足を運ぶ人が減って 映画の公開が有料のストリーミングになると言われる一方で、 「飛行機のファーストクラスが完全個室になり、エコノミー・クラスからミドル・シートが消える」という予測も聞かれますが、 それ以前に旅行を自粛する人々が引き続き多いことが見込まれています。
また再びレストランが営業を再開しても、料理を取り分けるタイプのレストランはメニューの見直しが迫られると言われます。 私自身も、コロナウィルス感染がニューヨークで既に始まっていた今年2月半ば以降は 友人たちと食事をする際に あえて取り分けスタイルではない、 コース料理のレストランを選んでいました。 アメリカ人の友人の中には「今は火を通したものでないと食べたくない」と言う声があるので、アメリカ人顧客が多い寿司店は 営業再開後に苦戦を強いられるかと思いますし、「チャイニーズは食べたくない」という声は引き続き多いので、 中華料理店も生き残りが厳しくなると思われます。

今後増えると予測されるのは やはり自宅勤務で、それによって企業がオフィス規模の縮小、レントの節約に動くと言われます。 またコンピューターやプリンターなども従業員が自宅で働くために自己負担で賄うことは、中小企業にとっては願ったり叶ったりの状況。 自宅勤務が増えることによって、ニューヨークなど税金と物価が高い街からの住人流出がさらに増えると見込まれるので、 暫くは潤うと予測されるのが引っ越し業者です。 逆に百貨店のメーシーズやギャップなど大手チェーンを含む小売店の多くが このまま閉鎖閉店になるので、それがオフィス縮小と重なって 商業不動産を扱うエージェントや そのランドロード(家主)が受難時代を迎えると言われます。
さらには日用品から食料品までが どんどんオンライン・ショッピングになってきたことを受けて、 ドローンやドライバーレス・カーのデリバリーがこれまでのテスト段階から実用化に向けて動き出していることも報じられています。

その一方で マスクやハンド・サニタイザー、消毒スプレーなどの使用を呼び掛ける衛生、感染防止の指示や 「感染防止に何が有効で、何をするべきでない」といった強制ではないものの ”義務努力” 的に 政府が 国民の消費や行動を規制する傾向は益々高まる傾向にあります。 ですので情報に洗脳され易い人、細かい事を気にし過ぎる人は これからの世の中では 衛生面だけでなく 様々なプロパガンダに振り回されて、 ストレスを貯めたり、無駄な出費を強いられることになると思われます。

長期的ビジョンのサクセスの秘訣とは

金融面では世界の経済圏で着々と進んでいるのがキャッシュを廃止して、国の通貨をデジタル・カレンシーにする動きです。 これを最も積極的に進めているのは中国ですが、アメリカもクリプトカレンシー取引所の最大手の1つ、 コインベースで長年法務を担当したエグゼクティブ が3月半ばに財務省の銀行規制部門のシニア・ポジションに就任したニュースが報じられたばかりです。
アメリカではキャッシュレス・ストアが過去数年で増え続け、確実にキャッシュレス化に向かう様子を見せていましたが、 銀行口座やクレジット・カードを持たない貧困層を守る目的で ここ1年ほどの間に幾つもの州がキャッシュレス・ストアを禁止する法律を可決。 キャッシュレスが棚上げ状態になっていましたが、コロナウィルス感染防止のために「キャッシュを使わないように」との呼びかけが広がり、 貧困層の大半が失業に追い込まれて、キャッシュを使うどころかフードバンクに食糧を頼るようになってしまいました。 助成金の支給にしてもデジタル・マネーの方が遥かに安価で 短時間に行えるとあって、 キャッシュレス化を進めるためのお膳立てが整いつつあるのが現状です。
デジタル・カレンシーは最初に安定した通貨を生み出した国が、現在の米ドルのような世界の準備通貨の役割を果たすだけでなく、 引いては世界共通通貨になる可能性さえあると言われるだけに、今後急速な展開があっても不思議ではないと言われます。

それと同時に世界で進行しているのが国民のサヴェイランス(監視)で、既に中国がAIを用いてこれを行っているのは周知の事実です。 でも現在 欧米諸国を中心に進んでいるのは、コロナウィルスの感染予防を掲げた デジタル・サヴェイランスで、 アメリカではアップルとグーグルが手を組んで 感染者と至近距離に居た人に対して感染のリスクをスマートフォンを通じて警告するシステムを発表したばかりです。 アップルとグーグルは ブルー・トゥースの情報を使っているだけでプライバシーは侵害していないと強調していますが、 現在のように誰もが感染を恐れている状況下では「プライバシーより感染予防」と考える人々が非常に多いのが実情です。 アメリカでは9・11のテロがきっかけで ”ペイトリオッツ・アクト”が制定され、テロを恐れる国民の支持のもとにプライバシー規制が設けられましたが、 現在有識者が「そのデジタル・バージョンが行われようとしている」と警告しているのが サヴェイランスです。
「コロナウィルスは 目的があってバラ撒かれた」という陰謀説は もう何カ月も聞かれていますが、国民の反発を買わずにデジタル・サヴェイランスを行うのは その主要な目的の1つと言われるものです。 陰謀説の中で 同様に主要な目的と言われたのが 糖尿病、心臓病、がんといった既往症を持つ人々、 肥満人口、高齢者層など、医療費が嵩み、健康保険システムの足を引っ張る人々の一掃でしたが、 それが事実ならば 恐ろしいほどに威力を発揮しているのがコロナウィルスと言えます。

今後短期、中期、長期的に増えていくのは やはりAIの大幅導入で、企業は労働力をAIに頼れば頼るほど ビジネスの安定とコスト削減が望めるのは言うまでもありません。 ですからこれまで人間がやって当たり前と思われていた分野においても AIテクノロジーの開発が進むのは必至です。 外科手術に既にAIが導入されていることを思えば それ以外の医療行為、ヘアカットを含むパーソナルケア、 大量炊事から 消毒除菌作業など、現在のロックダウン下で人間が行っている仕事もAIがこなすようになるのは時間の問題と言えます。
そんな世の中に向けて 「どんな勉強をして、どんな能力を身に着けたら良いのか?」というFさん同様の疑問を抱く声は 今の若い世代の間にも聞かれます。 特に高額な学費を支払っている大学がオンライン授業になったことを受けて、大学教育の必要性に疑問を感じ始めた学生は多いと言われます。 私の考えでは専門性の薄い仕事や、差別化が図り難く、誰がやっても同じ結果になるような仕事は 今後AIにどんどん取られていくと思います。
ですがデジタル系、テクノロジーの分野でスペシャルティを持っていることは大きな強みになると思いますし、人が考えつかないようなアイデアを持つ人は それを具現化してくれるエンジニアと結びつくことによって成功を収められると思います。 自分の才能、人にはないセンスに磨きをかけた人が 異なる能力を持つ人たちと結び付くことで 新しい可能性やビジネスが生まれるはずですので、 その意味では テストに合格するために勉強する時代、学歴が物を言う時代は終わりを迎えるというのが私の考えです。

個人的には、現在ゲームに用いられているVR(ヴァーチャル・リアリティ)や、AR(アーギュメンテッド・リアリティ) が 旅行やコンサートなど、これまで普通に体験出来ていたことの ベター・ヴァージョンを体感するために開発される時代が来るように思っています。 映画「ボヘミアン・ラプソディ」では、ライブ・エイドのコンサート・シーンが、一部のエキストラを除いて観衆が全てCGでクリエイトされていましたが、 それを映画のシーンとして眺めるのではなく、ライブコンサートに居合わせた一員として体感したり、絶好のお天気の中で マチュピチュやタージマハールといった 世界の観光地のプライベートツアーが体感できるなどのテクノロジーが生まれて、そうしたものがメインストリームのエンターテイメントになっていくのでは? というのが私の予測です。

どんな時代を迎えたとしても一番大切なのは情報と それを正しく分析する能力です。 そのためには全ての情報を鵜呑みにせずに、 疑ってかかるくらいでちょうど良いと私は考えています。

Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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