Dec. Week 4, 2022
10 Questions You Should Ask Yourself at the End of the Year
1年の終わりに、自分に尋ねるべき10の質問…


今回は2022年最後のこのコーナーなので 通常のアドバイスをお休みして、"1年の終わりに 自分に尋ねるべき10の質問"について書かせて頂きます。
私は中学生の頃から日記をつけていますが その習慣はNYに来てからも毎日ではないもののずっと続けて来たもの。 過去2年は朝に日記を書くようにしていて、そうなったのは夜だと どうしても睡眠を優先させる結果、書かない日が増えてしまうため。 逆に朝、その日の予定と前日の出来事を日記として書くようにしたところ、1日の目的意識が高まるだけでなく、前日にあった出来事も 一晩寝た後の方が余計な感情を交えずに手短に簡潔に書くことが出来、しかも日記を書くことがエフォートレスな習慣になりました。
日記というものは、時間が経過してから過去の自分を振り返るのに役立つだけでなく、起こった出来事やその時の感情を文章に書くことで しっかり記憶に刻み付けるのに役立ちますが、 5年、10年といった長いスパンで自分の人生の流れを振り返ろうとする場合にはあまり役立たないフォーマットです。 そこで私が過去3年間続け、今年で4年目になるのが、年末に10の質問に答えて1年を振り返るというフォーマット。 後で比較がし易いように毎年同じ10問の質問に答えるのはマストで、 これを毎年続けて その比較と考察をすることで、自分の成長や変化、人生の大きな流れを悟るのがそのコンセプト。
たとえ毎年続けられるかが定かでなくても、年末に1年を振り返る時間を持つこと自体が非常に意義あること。 それを未来の自分に何等かのメリットやモチベーション、新しいアイデアをもたらす記録として残せるようにデザインしたのがこの10の質問です。

10の質問を答える際に、注意すべきなのが以下の5点。

  1. 必ず年内に行うこと
    年が明けたら、終わった年よりも 新年にフォーカスするべきであるため。

  2. 事前に問題を読んで深く考えるよりも、短時間に筆記テストの感覚で回答する
    タイマーを15~30分にセットして、その間に10問に回答するのがお薦め。 回答に時間を掛け過ぎると 途中で疲れたり、時間が無くなって挫折するリスクが高まる上に、 将来的に読み返すのが面倒な回答に仕上がります。

  3. 他人に読ませることや、他人の回答と比較することは一切考えずに、自分に正直に答える
    自分に正直な回答ほど、時間が経過して読み返した際のインパクトが高まります。

  4. 後から読んだときに意味が分かるように説明を加えたい場合には、全問に回答した後に行う
    とにかく10問全問に回答するのが最優先。説明を加える場合は簡潔で短い文書で。

  5. 回答を確実に保存し、後に閲覧と比較ができるシステムを作る
    毎年回答をワード・ファイルに保存し、1つのフォルダに入れておくのが一般的。 手書きで回答を残したい場合は、専門のノートを用意することをお薦めします。 手書きはその時の心情、時に健康状態までもが筆跡に表れるので、私は手書き肯定派です。

以下が10の質問とそのガイダンス。 偏った視点に捉われずに自由に 柔軟な思考で回答することによって、1年を締めくくり、来年に向かう意識が高まります。


2022年の終わりに 自分に尋ねる10の質問


  1. What did you do this year that you’d never done before?
    2022年に生涯で初めてやってみたことは?

    初めて行った、食べた、観た、話した、作ったという行動、2022年から習慣や日課にしたこと、自分が極力心掛けるようにしたことなど、 大きな事から 些細な事までの中で、「これを自分が初めてやってみたのが2022年だった」と覚えておきたいこと。


  2. Compared to this time last year, you are… (ex. happier? sadder? thinner? fatter? richer? poorer?)
    昨年の今と比べて自分はどう変わった...? (例:以前より幸せ、悲しい、痩せた、太った、裕福、貧しくなった、等)

    変わっていないと思うのであれば、そう書くのもOK。ただしその場合は、変わらないことに感謝しているのか、情けなく思っているのか、退屈しているのかなど、 変わらない自分に対する考察も記載のこと。


  3. What political issue stirred you the most?
    2022年に一番気がかりだった政治問題は?

    政治に興味が無い人であれば、自分が一番気になった事件、腹を立てた事件、2022年を象徴していると思った出来事などもOK。 一見自分とは無関係のように思える質問であるものの、2022年の自分の社会観が 自覚出来ます。


  4. What was your biggest achievement of the year?
    2022年の最大の成果は?

    学業や仕事、ライフスタイル改善の成果だけでなく、「悩まなくなった」、「毎日笑顔で過ごせるようになった」、「人が自分をどう思っているかを気にしなくなった」等、 自分にとって大きなプラスになっていると思えることなら何でも。


  5. What was your biggest failure?
    2022年最大の失態は?

    書きたくないほど辛い出来事があった人ほど ここをしっかり埋めておくと、 2022年の厄落としになって、新年への気持ちの切り替えがし易くなります。


  6. What was the best thing you bought?
    22年で最も購入して良かったと思う物は?

    これは自分の物だけでなく、家族や友達に贈ったギフト、寄付をしたお金等でもOK。


  7. Where did most of your money go?
    22年で自分が最もお金を遣ったのは?

    NYに暮らしていると この回答は毎年「レント」になってしまうと思いがちであるものの、意外にそうではないのが実情。 自分の収支を見直す機会にもなるので、最初は印象で回答して、後にクレジットカードの明細等で実際の数字と向き合うのがお薦めです。


  8. What do you wish you’d done more of?
    2022年にもっと やっておきたかったことは?

    出来なかった後悔の気持ちで書くよりも 「2023年にはもっとこれをやろう、やりたい」という気持ちで書く方が、今後に繋がります。


  9. What do you wish you’d done less of?
    2022年にやり過ぎたと思うことは?

    ここで回答すべきは お酒の飲み過ぎや炭水化物の食べ過ぎに始まって、YouTubeやSNSに割く時間が長過ぎたなど、やり過ぎで反省していること。 親切のような善行でも、自分のことを少しも思ってくれない相手に対する親切などもここで反省すべきこと。


  10. What valuable life lesson did you learn this year?
    2022年で学んだ貴重な人生の教訓/レッスンは?

    教訓じみた内容や ポジティブな内容の回答である必要は無く、あくまで自分が学んだレッスンを正直に書くべきセクション。 2022年に「人間なんて誰も信用できない」、「愛情なんて続かない」と痛感したのであれば、そう書いておくことが 後の自分に思わぬ教訓を与えます。


中には2022年に辛い経験をして「早く忘れたい」、「思い返すのもまっぴら」と考える方もいらっしゃるかもしれないけれど、 私自身はNYに来てからというもの、辛い事に見舞われた時ほど心掛けたのが 「どんなに苦しくてもその経験と思いを日記に残しておく」ということ。 そのお陰で、辛い事が起こる度に過去の日記を読み返して「これを乗り越えたのだから、今の問題は絶対に乗り切れる!」という自信と勇気を過去の自分から与えて貰うことが出来ました。 「人生の失敗や辛い出来事から学ぶことによって、それが”失敗”から”経験”に替わる」とこのコーナーで偉そうに書いてきた私にも、 決してポジティブに割り切ることが出来ない辛い思いや裏切られた悔しい経験があります。 ですが その時の日記から”不屈の精神”を学んできた今では 「あの時の辛さや悔しさは、こうやって使っていくために私の人生にもたらされたのかもしれない」とさえ思えるようになりました。

そもそも世の中にはやってみなければ学べないことが沢山ある訳ですから、自分の経験こそが自分に最も有益な学びをもたらしてくれるのです。 でもその学びは往々にして時間が経過してから意味を成してくるケースが多いのです。 ですから私は1年が幸せでも、辛いものであっても、自分が生きて来た軌跡を何等かの形で残しておくことはとても大切なことだと信じています。

CUBE New Yorkが1月3日まで新年のお休みを頂戴する関係で、2023年最初のこのコーナーは1月10日となります。


Yoko Akiyama


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執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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