June 22 〜 June 28 2020

”Manhattan Now and Then"
マンハッタン ポスト COVID-19 ロックダウン


建国記念日の休暇を来週に控えたアメリカであるものの、6月26日金曜日に記録されたコロナウィルスの新たな感染者数はこれまでで最多の4万5242人。 特に感染拡大が著しいフロリダ、テキサスといった州ではビーチやバーを再びシャットダウンしており、 感染者が順調に減り続けているニューヨークではこれらの州からの旅行者に14日間の自主隔離を義務付けたのが今週。
現在 感染拡大が著しい州は、政府が定めたガイドラインを満たす前にロックダウン、シャットダウン解除に踏み切っており、 しかもマスクをつけたり、ソーシャル・ディスタンシングを守ったりという感染防止の意識が希薄な州。 増加中の感染者はいずれの州でも平均年齢30歳代の若い世代。 そのため感染者数が増えている割には死者数が少なく、 症状が出ないケースも多いだけに、高齢者や既往症を持つ人々にウィルスをばら撒くことが危惧されているのだった。




アメリカでは今週木曜にも新たに148万人の失業者が出たことが報じられ、失業者数が14週連続で100万人を突破したけれど、 多くの失業者がロックダウン解除後の営業再開で仕事に戻ったことから6月13日の段階で、失業保険を受け取っているのは1950万人にまで減っているのだった。
ニューヨークも今週月曜からロックダウン解除の第二フェイズがスタートし、解禁となったのがアウトドア・ダイニング。 ストアに入店してショッピングができるようになり、オフィスでの業務も再開となったけれど、 90%のオフィス・ワーカーが引き続き自宅勤務を続けていると言われたのが今週の段階。 地下鉄を利用した人に話を聞いたところ、乗客数はさほど増えていないようで、車内も駅構内も ゴミ一つないピカピカ状態とのこと。
私は今週アッパー・イーストサイドの自宅からミッドタウンまで、エクササイズを兼ねて 往きはランニングで出掛け、帰りは買い物をしたので徒歩で戻ってきたけれど、 驚いたのはクリスマス・シーズンには5メートル歩くのに20秒掛かるほど混み合うロックフェラー・センターのプロムナード・エリアに僅か7人しか人が居なかったこと。 名物のゴールドのスカルプチャーにはマスクがつけられていたのだった。
ロックフェラー・センターの5番街を挟んで向かいにあるサックス・フィフス・アベニューは、 6月1週目にブラック・ライブス・マターの抗議活動に便乗した略奪や器物損壊の被害が起こった際には独自の警備隊を雇い まるで要塞のようだったけれど(写真上左)、 今は普通にオープン。でも私が右上の写真を撮影した時点で2〜3人しかその前を歩いていなかったので、来店客が沢山来ているとは思えない状況。 通常だったらサックスの前に車も人も居ないショットが撮影できるのは早朝くらいなものだけれど、私がこれを撮影したのは平日の午後1時半。 これまでなら近隣オフィスワーカーや小売店のスタッフの遅めのランチタイムで、ニューヨーカーと旅行者が道に溢れている時間帯。 こんなミッドタウンの5番街を見たのは初めてで、SF映画のシーンのヴァーチャル・リアリティを体験しているような気分になってしまったのだった。




唯一 以前同様に人が多かったのはダイヤモンド・ディストリクトで、ここは貴金属絡みのオフィス・ワーカーと小売り、製造業が固まっているエリア。 ダイヤモンド・ディストリクトはジュエリーだけでなく、ゴールドとビットコインも売っているので業者との世間話は私の貴重な情報源。 なので挨拶かたがた業者を立ち寄ったけれど、アメリカでは今後セブン・イレブンやドラッグ・ストアに設置されたキオスクでビットコインが購入できるようになる ニュースが報じられたばかり。加えてPayPalやVenmoといったアプリもビットコインの取り扱いを始めるとのことで、 これまでビットコインを売って稼いでいたダイヤモンド・ディストリクトの業者には これらはあまり歓迎されていなかったのだった。

ミッドタウンへは 前述の通り往路はランニングだったので セントラル・パーク内を通過するルートだったけれど、帰りは 歩きだったのでマディソン・アヴェニューを上がっていったけれど、ミッドタウンよりずっと人が多かったのがアッパー・イーストサイド。 というのもサイドウォーク・カフェがオープンしているので、そこで遅めのランチやドリンクをしている人たちが多く、 ブランド物のショッピングをしている人達を見かけたのもマディソン・アベニュー。 持っている袋のロゴをチェックしたところ、私が見かけたショッパー達が購入していたのばボッテガ・ヴェネタ、セリーヌ、バレンシアガ。 買い物をしていたのは中国人旅行者と思しきカップル、ニューヨークをパートタイムの住まいにしている雰囲気のサウス・アメリカ系のカップルなどで、 実際にミッドタウンとマディソン・アベニューで何人も見かけたのが一目で旅行者と分かる人々。 ロックフェラー・センターで写真を撮影していた時も、テキサスから来たという旅行者が声を掛けてきたけれど、 彼はNY州政府がテキサスからの旅行者に自主隔離を義務付けられる前にNY入りしていたとのこと。 マスクもつけておらず、彼によれば「テキサスから来た人間が強制的な自主隔離なんてするはずがない、We do whatever we want!」 とのこと。「このメンタリティだと感染症はなかなか収まらないだろうなぁ」と思いながら聞いていたのだった。




久々にマンハッタン・ミッドタウンまで行き来して感じたのは過去110日の間で人の流れが大きく変わったということで、 旅行者が激減して自宅勤務が増えた結果、 これまでなら最も人が多くて然るべき平日午後のミッドタウンよりも、遥かに人の数が多いのが午後5時以降のセントラル・パークや ダウンタウン、アップタウンのストリート。 要するに自宅での仕事を終えたニューヨーカーがアフター・ファイブをネイバーフッドで楽しんでいる訳で、それに応じて ニューヨーカーの服装やシューズ、女性の場合ヘアやネールを含むメークも変ってきているのが見て取れるのが現在。 それと共に外に出る人と 出ない人との格差もどんどん開いているのを感じるけれど、 やはりあまり外に出ない人は過度にウィルス感染の心配をしているうちに出不精になる傾向が強いように思うのだった。
でも出来る限り生産的、建設的、前向きな人生を送ろうとした場合、心身の健康のためにも家にこもらず 安全に外に出て動くことは不可欠。 「これからは能力よりも免疫力と順応性の時代」という人も居るけれど、突き詰めればそれは心身の健康だと思うのだった。

実は私がミッドタウンに出掛けることにしたのは、その前日からCUBE New Yorkのサーバーでトラブルが起こり、全く仕事にならないことが分かっていた日。 オンライン・ビジネスをしている人なら誰もが「サイトが1日ダウンすると1年歳を取る」というくらいストレスフルなのがサーバートラブル。 でもミッドタウンに出掛けて、長年付き合いがある業者と久々にフェイス・トゥ・フェイスで話したり、街中のいろいろな人たち、ストアのウィンドウ等、 久々のミッドタウンを眺めて戻ってきたのは 私にとって非常に良い気分転換。 2日半のサイト・ダウンで年老いたはずの2.5年分のうちの1年分は取り戻したと思えたほど。 コンピューターの前から離れることも生産性のためには大切ということを改めて実感したのだった。

そのCUBE New Yorkのサーバートラブルに際しましては、ショッピングのお客様、及び読者の皆様にご心配ご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。 原因は当社のEメール・システムが何者かにハッキングされてしまい、それを使って送付された 大量のEメールの控えと配達不能メールが当社サーバーに 押し寄せることからサイトがパンク状態になってしまうためで、未だ完全修復には時間がかかる見込みです。
なおCUBE New Yorkではお買い物のお客様情報は一切インターネット上では管理・保管しておりませんので個人情報流出はございません。ご安心下さいませ。
お気遣いのメールやオーダーによる励ましを頂きましたことに心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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