Silent Disco Is A Hot New Thing!
"Quiet Clubbing"

今、NYで盛り上がるサイレント・ディスコ!
ワイアレス・ヘッドホンをつけて踊る “クワイエット・クラビング”


“サイレント・ディスコ” とは、ワイアレス・ヘッドホンで音楽を聴きながらダンスをするという、ユニークなコンセプトのディスコ。
ヨーロッパ発祥と言われているこのサイレント・ディスコは、クラブや野外イベント等、様々なシーンで行なわれているものですが、 フィンランドでは ワイヤレスではないものの既に60年代から行なわれていたもので、意外にも長い歴史を持っています。
もともとは騒音公害を抑えるために環境活動家によって広められたもので、 現在でも近隣住民からの苦情を避けるために クラブやレストランで用いられている他、 クルーズ船内のダンス・ホールで、船内の乗客に迷惑を掛けないために行なわれていますが、 騒音問題が深刻なニューヨークでも このサイレント・ディスコが ナイトシーンの新しいトレンドとして注目を浴びています。

サイレント・ディスコをニューヨークに持ち込んだのは、ニューヨークに住むDJのウィル・ペッツ(右写真)。
以前、カリブ海のクルーズ船でサイレント・ディスコを体験した彼は、このコンセプトを彼の地元、ニューヨークでビジネス化することを決意。 “Quite Clubbing / クワイエット・クラビング ” というネーミングで、様々なイベントとして開催し始めました。

そのクワイエット・クラビングは、月2〜3回のペースで行なわれるイレギュラーなイベント。 イベントでは常に2〜3人のDJが異なるジャンルの音楽をスピンしていて、 訪れる人々は、入り口で渡されるワイアレス・ヘッドホンで 自分の好きなDJの音楽を 聴くことができるという仕組み。 ラジオを聴くような感覚で、何時でも別のDKにスウィッチsることが出来、音量も自分で調節することができます。

それぞれのDJは、ヒップホップ、ハウス、80sなどのジャンルで、曲をスピンしていますが、 会場内の誰がどのDJを聴いているかがわかるように、ヘッドホンには赤・青・緑のLEDライトを搭載。 これによって、同じカラーのヘッドフォンの人達を見つけて一緒に踊ることができたり、 盛り上がっている人達のヘッドフォンのカラーをチェックして、自分もすぐにそのDJにチューンナップすることができるので、 一見 個人個人がバラバラに楽しんでいるように見えても、一体感が味わえるという何とも面白いシステム。
またDJにとっては、ヘッドフォンのカラーで自分のスピンする音楽を聴いている人数がすぐにわかるので、 他のDJに負けないように クラウドを盛り上げようとするのが常。 2000年以降のナイトライフでは、DJのネームバリューが来店客を左右するようになった結果、 DJのギャラがアップし、DJ達がVIP扱いされる一方で、手抜きをするDJが増えていたことが伝えられていますが、 クワイエット・クラビングだと、そんなDJ間で競争が生まれるため 質の高い音楽とその選曲が行なわれる結果、クラブ内が大いに盛り上がるのが常になっています。




ヘッドホンを通して音楽を聴くので、クワイエット・クラビングの会場はもちろん静か。 時に曲に合わせて歌う人や、シャウトとしている人がいる程度で、通常のクラブのように 大音量のサウンド・システムで 音楽をガンガン掛けている訳ではないため、ヘッドフォンを外して周囲の人たちと会話を楽しむことができるのも同イベントの利点。
また イベントに訪れた人々によれば、ヘッドホンを着けて音楽を聴くことで自分の世界に入り込むことができ、 不思議な開放感が生まれることから、自然体で、そしえ自分のペースでダンスが楽しめるとのこと。
カリブ海クルーズでサイレント・ディスコを初体験したウィル・ペッツは、その時に 周囲を気にせず それぞれが自分なりにパーティーを 楽しむ様子を目の当たりにして、「通常のクラブでは自分も含め、多くの人が周りを意識しすぎていたことを実感した。」と プレスとのインタビューで語っていますが、 実際、NYやLA、ラスヴェガス等のナイトシーンでは、自分自身が楽しむことよりも、 周囲の目を意識して クールに振り舞うことを優先しがち。
でもサイレント・ディスコは、あくまで自分の世界が中心のイベント。 大勢の人々とダンスをしていても、自然体で心底楽しめる環境なので、従来のクラブとは全く異なる体験が出来ることが、 参加者を魅了する要因になっています。

クワイエット・クラビングの会場はその都度変わり、日程を含む詳細はウィル・ペッツが運営するウェブサイト、 www.quietevents.com にて告知。
参加費は15〜25ドルととてもリーズナブルで、時には 参加費にフリー・ドリンクが含まれている場合もあります。
これまではレストランやバーが会場になってきましたが、何れも大成功を収めてきた同イベントは、参加者だけでなくべニューのオーナーにも好評。 というのもニューヨークでは、多くのレストランやバーが 住宅と密接してため、騒音に対する苦情の数は全米No.1。 それを受けて、騒音に対する厳しい規制も設けられています。
このため、あるブルックリンのレストランでは、パーティーに最適な広い屋外スペースがあっても、 イベントを行なう度に 近隣住民から数多くの苦情が寄せられ、イベントを開催するのが難しい状況やりづらくなっていたとのこと。 ところが、クワイエット・クラビングを開催したところ、200人以上がパーティーを楽しんでいたにも関わらず、苦情の数はゼロ。
ビジネス・オーナーが 苦情を気にせず イベントを主催できることを立証しています。

そのクワイエット・クラビングは、開催当初は300個しか用意されていなかったヘッドホンの数が、今では650個に増加。 イベントを開催する度に規模が拡大しています。
それに加えて、現在では “クワイエット・カラオケ” なるイベントまでが登場。 これはクワイエット・クラビングと全く同じシステムですが、歌詞が映し出されるスクリーンが用意されたもので、 ヘッドホンから流れる曲に合わせて歌うことがメインのイベントになっています。





また2013年6月下旬には、“サブウェイ・パブ・クロール” と呼ばれる新イベントも開催される予定。 これは、ブルックリン、マンハッタン、クイーンズという3つのボローを地下鉄で移動しながら、 クワイエット・クラビングを楽しむという、いわゆるバー・ホッピング。
まずブルックリンのバーに集合し、そこでクワイエット・クラビングを楽しんだ後、みんなでサブウェイに乗って今度はマンハッタンのバーに移動。 そこでもまた クワイエット・クラビングを楽しみ、最後は再びサブウェイでクイーンズのバーに向かうという流れ。
同イベントには100人という人数制限があり、現時点で既に半数が埋まっているとのこと。 参加者には通常通りヘッドホンが渡されますが、サブウェイ移動の際に皆がはぐれないよう、ヘッドホンを通して主催者から常時指示が与えられます。
さらに夏にはニューヨーク近郊の有名リゾート / レジャー施設で、4泊5日のイベントを開催することも決定。 参加者は、昼間はテニス、ハイキング、ジップ・ライニング、水上スキー、カヌーなどの屋外アクティビティに加え、 ヨガ、ダンス、クラフト・アートなどのクラスに参加し、マッサージを受けることも可能。 夜にはクワイエット・クラビングを含むエンターテイメント・イベントがプログラムに織り込まれています。

「好きな音楽を聴いて踊って、楽しみたい!」という人々が集まるクワイエット・クラビングは、年齢層もファッション・センスも様々で、あらゆる人種が集まるパーティー。 通常、イベントは午前3〜4時まで続き、終わるまで無心に、エネルギッシュに踊り続ける人が多いのも特徴。
サイレント・ディスコ自体はニューヨークだけでなく、アメリカ各地のクラブやその他のべニューでも行なわれるようになっていますが、 このNY発祥の ”クワイエット・クラビング”のブームを機に、今後さらにポピュラーになることが見込まれています。





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