90th Annual Academy Award 4 Episodes & Red Carpet Review
第90回アカデミー賞、4つのエピソード & レッド・カーペット・ファッション・レビュー
Published on 3/5/2017


今年は3月4日、日曜日に ハリウッドのドルビー・シアターで行われたのが90回目を数えるアカデミー賞授賞式。
昨年は、セレモニーのラストの作品賞の発表で、プレゼンターとして登場したウォーレン・ビーティーと フェイ・ダナウェイに間違った受賞者の封筒が渡されたために 受賞作品が間違ってアナウンスされるという 前代未聞のアクシデントに見舞われたのは記憶に新しいところ。 今年も、仕切り直しということで 再びウォーレン・ビーティーとフェイ・ダナウェイが登場して 作品賞を発表しましたが、2人とも最初にプレゼンターとしての再登場を持ちかけられた時には断ったことが伝えられています。
以下では、今年のオスカーでメディアが着眼した4つのエピソードに加えて、レッド・カーペット・ファッションをご紹介します。



#OscarsSoBoring/ ハシュタグ・オスカー・ソー・ボーリング


今年のオスカーの放映中から、ソーシャル・メディア上でトレンディングになっていたのが、 #OscarsSoBoring/ ハシュタグ・オスカー・ソー・ボーリング、すなわち 「オスカーが非常に退屈」というハッシュタグ。
今年のオスカーは、2年連続で、オスカー放映局ABCの夜のトークショー・ホスト、ジミー・キンメルが 授賞式のホストを務めていましたが、まずツイッター上に溢れたのが、 「彼のジョークが面白くない」、「説教がましい」という指摘で、特に日頃から アンチ・トランプ派のポジションを明らかにしている ジミー・キンメルを嫌うトランプ支持派の間では、意図的に彼に対して 厳しいツイートが行われていたとのこと。
しかしながら、公平な目で見ても 彼のオープニング・モノローグのジョークにキレや冴えが欠けていたのは紛れもない事実。
加えて、オスカー前に数えきれないほど行われる授賞式イベントで、 主演女優賞がフランシス・マクドーマン、 主演男優賞がゲーリー・オールドマン、助演女優賞がアリソン・ジェニー、助演男優賞がサム・ロックウェルという オスカーを受賞した顔ぶれが、ことごとく賞を獲得してきたこともあって、 わざわざ4時間もの長い授賞式を観なくても、受賞者が最初から分かっているという状況であったのも #OscarsSoBoring が 生まれた要因。
またただでさえ長い授賞式に、更に無駄なセグメントを盛り込む毎年の手法も ビューワーにとっては「飽きる」、「 つまらない」と感じられる部分で、番組を製作する側の頭が固すぎるという指摘さえ聞かれているのだった。 そんな状況を受けて今年のオスカーの視聴率は過去19年間で最低と言われた昨年をさらに15%下回るもの。 現在の番組構成を変えない限り、この数字は上がらないと断言するメディア関係者も居るほどなのだった。


Not So Time's Up / ノット・ソー・タイムズアップ


#MeToo、Time's Up ムーブメントが盛り上がりを見せた ハリウッドであるだけに、昨年の主演男優賞受賞者である ケーシー・アフレックが、2件のセクハラ容疑を示談で済ませたスキャンダルを受けて、 前年受賞者がプレゼンターとして登場する慣例を破って授賞式を辞退。 また複数の女性からセクハラを告発された俳優のジェームス・フランコが他の授賞式イベントではノミネートされていたものの、 オスカーではノミネートされない等、#MeToo、Time's Upが 確実に反映されつつあったのが今年のアカデミー賞授賞式。 またゴールデン・グローブ賞に続いて、セレブリティが ”Time's Up” のピンを付けて登場するなど、 ハリウッドにおいて このムーブメントが一過性のものではないことを アピールしようとしていたのが今回のオスカー。
授賞式のプログラムの中でも、ハーヴィー・ワインスティンのセクハラをいち早く告発した女優のアシュレー・ジャッドが、 同じく彼からセクハラを受けたアナベラ・シオーラやセルマ・ハイアックらとステージに上がって、 このムーブメントが女性にとって健全で平等な職場が実現するまで続くと 宣言をする姿が見られていたけれど、 残念ながらその姿勢が受賞者のリストには 反映されておらず、厳しい批判を浴びることになったのが今年のオスカー。
先ず「Dear Basketball/ ディア・バスケットボール」でアニメ―テッド・ショート・フィルム部門を受賞した元NBAプレーヤー、 コビー・ブライアントは2003年に19歳の少女をホテルでレイプした容疑で訴追された身。 一方、映画「ザ・ダーケスト・アワー」でウィンストン・チャーチルを演じて、 主演男優賞を受賞したゲイリー・オールドマンも、2001年に当時の妻を殴るというドメスティック・ヴァイオレンスで告発されていた身。 そのためこの2人が受賞した途端に、ツイッター上に溢れたのが アカデミーの投票結果を非難するメッセージや #MeToo、Time's Up ムーブメントが徹底されていないことを指摘する批判。
加えてハーヴィー・ワインスティンこそはアカデミーのメンバーから除名したものの、幼児虐待の罪で告発されているウッディ・アレン、 同じく幼児虐待容疑で有罪となっているロマン・ポランスキー、何十人もの女性にレイプやセクハラで訴えられている俳優兼コメディアン、ビル・コスビーらが 未だにアカデミーのメンバーであることにも不満の声は多く、 「犯罪より 功績が優先されるアカデミー」という厳しい指摘が聞かれていました。
そうかと思えば、自らのフェミニストぶりをアピールしようとした エマ・ワトソンが オスカーのアフター・パーティーで最大規模の ヴァニティ・フェア誌のパーティーで、”Time's Up” ムーブメントをサポートする テンポラリー・タトゥーを披露したところ、そのスペルから 肝心なアポストロフィーが欠けているせいで、本来の”Time Is Up”の略ではなく、 ”Time Up”になってしまうという失態を演じていました。



フランシス・マクドーマンの盗まれたオスカー


今年のオスカーで、1997年の「ファーゴ」に続いて2度目の主演女優賞を受賞したのがフランシス・マクドーマン。 オスカー像をステージにおいて、女性ノミネート者に立ちあがるように呼び掛けた彼女のスピーチは、今回のオスカーの ベスト・スピーチの呼び声が高かったけれど、ステージで行ったと同様に 彼女がオスカー像を放置してしまったのが ノミネート者と受賞者が全員授賞式後に参加するガヴァナーズ・ボール。 ガヴァナーとは州知事のことで、毎年このパーティーをホストするのはカリフォルニア州知事。ハリウッドのセレブシェフ、 ウルフギャング・パックが毎年料理を担当して、オスカー像の形をしたチョコレートや、ピザがメニューに登場することで知られるのがこのイベント。
また受賞者がオスカー像に 名前を刻んでもらうのもガヴァナーズ・ボールでの会場となっているけれど、 その会場で、彼女が目を離した途端に持ち去られたのがオスカー像。
これを盗んだ男性は、写真上一番左のテリー・ブライアント(47歳)で、 DJ マターリとも名乗り、ケーブル局のプロデューサー身分兼、国連の親善大使を偽って、ハリウッドの様々なパーティーに出席していた前科の持ち主。 彼のソーシャル・メディア上には、ビヨンセ、ロバート・パティンソン、ハリー・ベリー、クリスティン・スチュワート、メアリーJ.ブライジなど、 多くのセレブリティと一緒に撮影したフォトが溢れていたとのことで、 昨年のオスカーのアフター・パティ―ではホストのジミー・キンメルとも一緒に写真に納まっているのだった。
テリー・ブライアントは、フランシス・マクドーマンのオスカー像を手に、セルフィーやビデオを撮影して、 早速フェイスブック上にポストしていたことが伝えられており、 彼は他のゲストには プロデューサーとしてオスカーを受賞したとウソをついて、堂々とオスカー像をもって会場内を歩いていたという。
そんな彼を不審に思ったのは、 シェフのウルフギャング・パックの依頼でガヴァナーズ・ボールの写真撮影をしていたフォトグラファーで、 彼のお陰で、無事にオスカー像がフランシス・マクドーマンの手元に戻っているのだった。
テリー・ブライアントは直ぐにロサンジェルス警察に窃盗の重犯罪で逮捕されており、 保釈金約2000万が支払えないため、拘留中の身。 一方、フランシス・マクドーマンは戻ったオスカー像を手に、LAの人気バーガー・スポット、イン&アウト・バーガーに 夜食を楽しんだことが伝えられるのだった。


Ryan Seacrest’ Snub / セレブ達が避けたライアン・シークレスト


オスカーの放映局ABC系列のケーブル局E! エンターテイメント・チャンネルで、 毎年 オスカーのレッドカーペット・レポートを行ってきたのがライアン・シークレスト。
ところが、その彼に対して 元スタイリストがセクハラと性的不適切行為で彼を訴えたことから、 オスカー直前にスキャンダルに巻き込まれたのがライアン・シークレスト。 とは言っても、この告発数年前に行われ、当時はE!チャンネルの捜査で、証拠不十分とされたもの。 それを受けてライアン・シークレストが、今度はスタイリストを攻撃するかのように、 「無罪の罪でセクハラ容疑を掛けられた自分」という記事をメディアに発信したことから、 元スタイリストが腹を立てて 彼を改めて訴えたというのが今回のスキャンダル。 ハリウッドの#MeToo ムーブメントのお陰で、初めて弱者である女性側の言い分が認められるご時世になったことも 女性が改めて訴えを起こす理由になっていたという。

いずれにしても このスキャンダルのせいで、女性セレブリティを中心にライアン・シークレストからのインタビューを受けたくないという声が上がり、 E!チャンネルに対しても彼を番組から降板させるべきとの意見が寄せられたというけれど、 ライアン・シークレストはカダーシアン・リアリティTVのプロデューサーを務めるなど、同局のサクセスの功労者の1人。 それもあって、オスカーのライブ・レポートは今年も彼が担当したけれど、 演技部門にノミネートされた20人中、ライアン・シークレストのインタビューに応じたのは4人のみ。 主演女優賞のノミネート者は全員が彼からのインタビューを断ったことが伝えられる有様で、 助演女優賞のノミネート者は、受賞者のアリソン・ジェニーと、 シンガーとして何度も彼と仕事をしたメアリー・J・ブライジの2人。
タラジ・P・ヘンソンについては、スキャンダルについて何も知らずに彼のインタビューに応えたものの、 そのインタビューで語ったコメントが「ライアンに対する皮肉交じりの攻撃」と 捉えられて、ファンに弁明する羽目になっていたのだった。
メアリー・J・ブライジについては、「ライアンは生き残りを掛けて戦っている」と彼に同情して、サポートする姿勢を見せていたけれど、 このスキャンダルで、もうすぐ始まる復刻版「アメリカン・アイドル」の視聴率を懸念する声も聞かれているのだった。



Best & Worst Dressers / ベスト&ワースト・ドレッサー


オスカーと言えば、やはりファッションということで 今年の授賞式で話題と注目を集めたドレスをご紹介すると、 写真上は、左からジャンバティスタ・ヴァリを着用したゼンダイア、ジヴァンシーを着用したガル・ガドット、 アトリエ・ヴェルサーチのドレスを着用したルピータ・ニョンゴ、そしてクリスチャン・ディオール・クチュールのガウンで登場したジェニファー・ローレンスで いずれも好評だったドレス。



写真上は、左よりカスタムメイドのバルマンを着用したジェーン・フォンダ、シャネル・オートクチュールのドレスを着用したマーゴ・ロビー、 右から2番目はアリソン・ウィリアムスでドレスはアルマーニ・プリヴェ、一番右で、新たにカルバン・クラインのイメージモデルに決定したサーシャ・ローナンが着用するのは、 カルバン・クラインのカスタムメイドのガウン。特にマーゴ・ロビーとアリソン・ウィリアムスは 今回のオスカーのベストドレッサーの呼び声が高かったのが実情。



写真上は左より、クリスチャン・ディオールを着用したメリル・ストリープ、ルイ・ヴィトンを着用した エマ・ストーン、右から2番目で助演女優賞を受賞したアリソン・ジェニーが着用しているのはリーム・アクラのドレスでバッグは ロジェ・ヴィヴィエ。一番右は、レスリー・マンでドレスはザック・ポーゼン。
メリル・ストリープは、「過去に着用したどのドレスよりも今回のディオールのドレスが良かった」という 自己ベスト評価を多くの批評家から得ていました。



写真上左より、ラルフ・ローレンのシンプルなドレスが大好評だったエイザ・ゴンザレス。 このドレス姿で、彼女の存在を知った人々が少なく無いほどに、無名ながらも注目を集めたドレス。
左から2番目は監督賞にノミネートされていたグレタ・ガーウィッグで、サフラン・カラーのドレスはロダルテ。 右から2番目は今回のオスカーで何人もの人々がベスト・ドレスに挙げたニコール・キッドマン着用の アルマーニ・プリヴェのドレス。一番右はジェニファー・ガーナーで、アトリエ・ヴェルサーチを着用。


ワースト・ドレッサー


ワースト・ドレッサーに選ばれるには退屈で悪趣味なのではなく、エンターテイメント性があって、 人が話題にしたくなるようなワーストぶりでなければならないもの。 その意味でワーストに選ばれていたのは写真上の面々で、 一番左は、オリンピックの男子フィギュア・スケーター、アダム・リッポン。モスキーノのSMタッチのタキシード。
中央はセント・ヴィンセントが着用するサンローランのドレス。裾のデザインのせいで、遠目から見るとレオタードを着用しているように見えるのがこの1枚。
一番右は過去に助演女優賞を受賞したウーピー・ゴールドバーグで、ドレスはザック・ポーゼンの作品。 ボリュームがあるドレスで、ファブリックのプリントがヘビーというのが問題点で悪趣味なカーテンのようなドレス。

これ以外のレッドカーペット・ファッションは以下をクリックしてVogue .comでご覧ください



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