"And Just Like That..." After Season Opening

「SATC」リブート、「アンド・ジャスト・ライク・ザット」、
公開リアクション、ペロトンによるBigの死の理由、ファンとキャストが腹を立てていること、Etc.

Published on 12/17/2021


「セックス・アンド・ザ・シティ(以下SATC)」のリブート版として12月2日にHBO/Maxでプレミアを迎えたのが「And Just Like That…(以下AJLT)」。
AJLTは全10エピソードですが、ネットフリックスのシリーズのようにシーズン・エピソード全話が一気に公開されるのではなく、毎週木曜に新エピソードが公開され、最終エピソードが放映されるのは2022年2月3日。 そういう公開になっているのは、ストリーミング・サービスとして後発のHBO/MaxがAJLTによってサブスクライバーを増やそうとしているためで、 一気に公開すれば7日間のフリートライアル期間中に全エピソードを観終わってしまってサブスクライブをしない人々が多いことが見込まれることから これは当然の計らい。
12月9日に行われたNYプレミアでは最初の2話が公開され、この記事アップの時点でプレスに公開されているのは4話まですが、 現時点でのAJLTの評判は決して芳しいものではなく、酷評するメディアやファンが非常に多いのが実情。 ここではそんなAJLTのリアクション、ストーリー・ラインの背景、新キャラクター、ファッション等をご紹介していきます。



サマンサ不在の打撃とその筋書きの稚拙さ、笑えないジョークにファンが失望


「Hello it's me」とタイトルされた第一話で明かされるのが、何故かつての4人グループが3人になってしまったか。 レストランで出会った知人にサマンサについて尋ねられたシャーロットが「She's no longer with us」と答えた台詞が公開前に知れ渡ったことから、 ファースト・エピソードで死去する噂が流れたのがサマンサ。
実際には死去したのはキャリーの夫、クリス・ノース扮するMr.Bigで、サマンサはキャリーのブック・パブリッシャーをクビにされたことから キャリーに腹を立てて、以来キャリーとは絶縁状態。現在はロンドンに渡ったという設定。 それでもPR業界のベテラン、やり手のサマンサが 「クライアントとしてキャリーを失ったからと言って個人的な付き合いまで絶つのは あまりに大人げ無い上に、 全くサマンサらしくない」というのがSATCファンの言い分。サマンサ不在の筋書きがあまりに手抜きで 納得できないというのは批評家も指摘する問題点。
加えて「セックス・アンド・ザ・シティ」の「セックス」のイメージを1人で担い、シャープなジョークを絶妙なタイミングで放っていたサマンサの存在は番組の中核。 それだけに多く人々が指摘していたのがAJLTのキャストの物足りなさで、「キャリー、ミランダ、シャーロットのジョークでは笑えない」、 「意図しない形で痛々しい笑いを誘うだけ」という指摘も多いのだった。
ちなみにストーリーの中で 絶縁状態とは言え、ロンドンに渡ったサマンサが Mr.Bigの葬儀の際に花を送ったり、キャリーとテキストのやり取りをする等の形で、 その存在が残されているのは シーズン2、シーズン3で サマンサ役のキム・カトゥラルがカムバック出来るようにした配慮した設定。 しかしキムはファースト・エピソードが放映された直後のソーシャル・メディアで、 彼女の存在を惜しむファンの声に感謝しただけに止まっており、以前から不仲が伝えられるサラー・ジェシカ・パーカーとはもはや関係修復不可能と言われています。

ビッグがペロトンで死去しなければならなかった理由とは?


第一話でペロトンのエクササイズを終えたMr.Bigが心臓発作で死去したシーンは SATCファンにショックを与えていましたが、 長年ファンに愛されたキャラクターの死因とになった ペロトンの株価は11%も下落。
Mr.Bigの死は 1998年からこのキャラクターを演じてきたクリス・ノースにとっても最初は理解に苦しむものだったようで、 クリエーターのマイケル・パトリック・キングは、クリス・ノースを説得するための話し合いの場を持ったことを告白しています。 結局、クリス・ノースが納得したのは、「SATCが30年代のシングル・ウーマンを描き、AJLTが50代のシングル・ウーマンを描くストーリーであること」、 「Mr.Bigの存在があっては、キャリーの人生も番組の展開も変わり様がないこと」、そして「Mr.BigというキャラクターがキャリーのLove of the Lifeとしての ポジションを保持し、SATC、AJLTのレジェンダリー・キャラクターとして存在し続けるには、離婚ではなく死去が相応しい。その方が人間として成長するキャリーが描ける」という点。

そして彼の死因として何故ペロトンが選ばれたかと言えば、 Mr.Bigは年齢こそ重ねたとは言え、ペントハウス・アパートメントに住み、モダンなテクノロジーやトレンドにも通じ、 健康管理も考える富裕層。「そんなリッチ・ピープルがパンデミック中に行うエクササイズと言えばペロトン」ということでペロトンをある種の カルチャー・シンボル、ステータス・シンボルとしてストーリー・ラインに組み込むことが 以前から検討されていたとのこと。
ペロトンは HBO/Maxとプロダクト・プレースメント(番組のストーリーにブランドを登場させる広告)の契約は交わしていたものの、 番組制作側はMr.Big死去のシナリオを極秘にしておくために、ペロトンのエクササイズ直後に彼が死亡するストーリー・ラインはペロトンに通達していなかったとも言われ、 そのせいで株価が大暴落したことから「HBO/Maxを訴える」との噂も流れていたほど。 ちなみに第二話ではジョン・ジェームス・プレストンことMr.Bigの葬儀が、何ともギクシャクした形で描かれています。





新たなキャラクターに集まるWOKE批判


SATCは、同じく長寿人気のTVシリーズ「フレンズ」同様、時代とカルチャー、道徳観の変化が進むに連れて 人種差別、年齢差別、性差別の発言が多いことが 問題視されてきた番組。
それを受けて AJLTでは複数のマイノリティ・キャラクターが登場していますが、そのうちの1人が”ブラック・シャーロット”も呼ばれる ニコル・アリ・パーカー扮するリサ・トッド・ウェクスリ―。サマンサの存在をファッションで埋めると言われる彼女のワードローブは ラグジュアリー・ブランドのアドヴェンチャラスなスタイル。それもそのはずで彼女はパーク・アヴェニューのペントハウスに暮らすメガ・リッチで、 シャーロットにとって初めての黒人の女友達。
コロンビア大学で人権ロイヤーになるために勉強中なのがミランダですが、彼女のクラスの教授、Dr.ナイヤ・ワラス役で登場するのがブレード・ロングヘアのカレン・ピットマン。 そしてキャリーとポッド・キャスト・パートナーとして登場するのが、三人称が”She”でも”He”でもなく、”They”を用いなければならないノンバイナリーのキャラクター、シェ・ディアス。 これを演じるのは「グレーズ・アナトミー」で知られるサラー・ラミレス。
キャリー、ミランダ、シャーロットがそれぞれにWOKEカルチャーが高まる現代にはそぐわない台詞を吐いては 居心地の悪い思いをする様子を演じているのがAJLT。 しかしそのレベルはリベラル派にとっては「2021年にして これでは意識が低すぎ」というもので、保守派は「エンターテイメントに WOKEカルチャーの説教を持ち込んでいる」と新キャラクターを嫌う傾向が顕著。

一方、50代のシングル・ガールになったキャリーのデート相手として登場するのがジョン・テンニ―(写真下)。 彼はSATCのTV版が放映されていた1990年代には「デスパレートな妻たち」で知られるテリー・ハッチャーと結婚しており、2003年に離婚。 彼が演じるキャラクターがキャリーのアパート前で彼女とキスをするシーンがメディアで報じられた際には「キャリーの不倫相手」、 「離婚したキャリーのリバウンド・ロマンス」と噂された存在。ちなみにキャリーは第三話のラストでシングル時代に暮らしたアッパー・イーストサイドのブラウン・ストーン・アパートメント(実際のアパートが位置するのはウエスト・ビレッジ)に戻っています。
SATCのファンの間では 「彼とのロマンスは一時的(であって欲しい)」という声が大半で、ファンが望んでいるのは ジョン・コルベット扮するエイデン・ショーとキャリーの復縁。ジョン・コルベットは男性キャストの中で真っ先にAJLT出演を明らかにした存在。 しかしSATCからのカムバック・キャラクターの中で、彼は唯一その撮影シーンがメディアに公開されていないミステリアスな存在になっています。



キャスト側のソーシャル・メディアへの不満


AJLT公開直前のヴォーグ誌のインタビューでサラー・ジェシカ・パーカーが語っていたのが、彼女のエイジングに対するソーシャル・メディア上の批判についてで、 彼女は「歳を取ったからって、死ねっていうの?」と反論していましたが、 シャーロット役のクリスティン・デイビスがストリーミング開始後に怒りを露わにしていたのもキャスト・メンバーのエイジングへの批判が ソーシャル・メディア上にあまりに多かったこと。
老眼鏡は映画のSATCでもキャラクターが掛けていたものの、 AJLTでは その老眼鏡にセンスが感じらないことから 彼女らが着用する服との年齢ギャップが指摘されたり、 シャーロットのボトックス打ち過ぎの様子、ミランダの白髪、サラー・ジェシカの手足の浮き出た血管等、 キャラクターのエイジングへの厳しい批判は製作中から続いてきたもの。 クリスティン・デイビスは「これこそがソーシャル・メディア時代の問題点」と語り、はっきりと「腹を立てている」とコメント。
メディアのレビューには「男性陣の老け方は女性陣の比ではない」と彼女を擁護(?)する声が聞かれたのもまた事実。 エイジングは誰にとっても避けられないことであるものの、同年代からもキャストがそのエイジングを批判されるのは 「見る側の期待が大き過ぎるから」という声と「ルックスに似合わない若さを取り繕っているから」という指摘が聞かれます。



キャリーのファッション




上のスナップは前回のAJLTの特集ではご紹介していないキャリーのファッション。
50代のシングルになっても、肌とブラの露出が減っただけで キャリーのファッションは引き続き変化なしという印象。 トレードマークのキャリー・ネックレスも時折登場しますが、SATC時代に比べるとバッグがブランド物でないケースが増えています。
写真下の右から3枚はサラー・ジェシカのロケ入りする際のパーソナル・スタイル。 キャリーのスタイルとは全く正反対の無彩色のベーシック・カジュアルでの登場になっています。



シャーロット、ミランダのファッション



キャリー以上にSATC時代とほとんど変わっていないのがシャーロットのパーク・アベニュー・プリンセス的なファッション。 ですがパーク・アベニューのマダムでも もっとモダンでスポーティーな装いになっているのが現在で、ブルネロ・クチネリやボッテガ・ヴェネタといった マダムが好むスタイルとは全くかけ離れているシャーロットのスタイルは、今NYでは見かけないと言えるもの。 引き続きギャザー・スカートが圧倒的に多く、ルイ・ヴィトン、フェンディ、ディオール等、ブランド物のバッグを毎回持って登場するのが彼女。
再び大学に戻って勉強中のミランダは、SATC時代からキャストの中で最もファッションが話題にならなかった存在とあって、 AJLTのワードローブも「可もなく、不可もなく」路線。ですが、 彼女がブルックリンに住んでいることを考慮すると、ヒップさが足りなくて、若干オーバー・ドレスアップという印象です。

NYプレミアでのファッション


写真上は12月9日に行われたNYプレミアのキャスト・メンバーのファッション。 サラー・ジェシカはケープ付きのオスカー・デ・ラ・レンタのチュチュ・ドレスで登場。 右から2番目のニコル・アリ・パーカーは少々頑張り過ぎた印象ですが、キャスト・メンバーがそれぞれに演じるキャラクターが 同様のスタイルで登場したという印象。一番右はMr.Bigの2番目の妻、ナターシャ役でAJLTにカムバックしたブリジット・モイナハン。 ストーリーの中では遺言でMr.Bigがナターシャに100万ドルの遺産を残していた理由を知りたがったキャリーが 彼女をストーカー的に追いかけることになっています。


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