June Week 2, 2015
” Museum Mile Festival 2015 + α”
ミュージアム・マイル・フェスティバル + α
今週火曜日に行われたのが、今年で37回目を数えるミュージアム・マイル・フェスティバル。
マンハッタンのアップタウンの5番街は、ミュージアムが密集していることから ”ミュージアム・マイル”と呼ばれているけれど、
年に1回、それらのミュージアムが全て無料になって、5番街が歩行者天国となり、様々なイベントやアトラクションが行われるのが同フェスティバル。
5番街のミュージアムというと、先ず頭に浮かぶのがメトロポリタン・ミュージアムや、グッゲンハイム・ミュージアムであるけれど、
それ以外にも ジューイッシュ・ ミュージアム、ニューヨーク シティ・ミュージアム、クーパーヒューイット・ミュージアム、ニュー・ミュージアムなど、
様々なミュージアムがあって、それらが全て参加して行われるのが同フェスティバル。
ミュージアム・マイルは私の自宅から僅か数ブロック。なので、毎年出かけようと思いつつチャンスを逃してきたけれど、
今年に関しては、つい最近友達になったアーティストがそのイベントでDJをするというので、
彼をサポートする目的も兼ねて、友人達を誘って出かけることにしたのだった。
フェスティバルは午後6時から9時までの3時間であるけれど、人々が早くからお目当てのミュージアムに行列するので、
私が友人達と到着した時には、かつて世界最高額の絵画だったクリムトの”アデル”が展示されているニュー・ミュージアムや、
グッゲンハイムは建物を一周するほどの大行列。
なので、最初に直行したのがキャパシティが巨大なので、絶対に入れないことが無いメトロポリタン・ミュージアム。
この日は、お天気がとても良かったので、私が友人達と直行したのがルーフトップ。
以前このコラムでご紹介した通り、
ここでは毎年初夏から秋にかけてスペシャル・エキジビジョンが行われていて、
今年それを担当したのがフランス人のコンセプチュアル・アーティスト、ピエール・ユイグ。
でも、屋上のタイルが破損しただけのようなエキジビジョンを見た友人の1人は、単にルーフトップが工事中なのだと思い込んでいて、
彼女だけでなく、その場に居合わせた多くの人々がルーフトップで見とれていたのは、もっぱらマンハッタンのスカイ・スクレーパー(摩天楼)。
どんどん高層ビルが建ち始めた昨今では、その摩天楼も日に日に変化を遂げているのだった。
ちなみにメトロポリタン・ミュージアムのルーフトップでは、同フェスティバルの日はもちろん、
金曜日にはアルコールを含めたドリンクを販売するバーがオープン。
したがってお天気が良い日にアッパー・イーストで食事をする際には、絶好の食前酒スポットにもなるのだった。
前述のようにミュージアム・マイル・フェスティバルの際には、5番街が歩行者天国になるけれど、
この日は 子供達が道にチョークで落書きをすることが奨励される一方で、ところどころで行われているのがライブバンドの演奏や、
ストリート・パフォーマーのエンターテイメント。
したがって、歩いているだけで開放的な雰囲気が楽しめるのが同フェスティバル。
友人達と私の場合、あっという間に時間が過ぎてしまったけれど、このフェスティバルはアートがさほど好きでない人にもお薦めできるもの。
というのもピープル・ウォッチングをしているだけで面白いし、日頃からお金を払ってまでミュージアムに行きたくないと
考えている人にとっては、様々なアートを無料で眺められる絶好のチャンス。
ニューヨーカーと旅行者の双方が訪れるのが同フェスティバルで、この時期にニューヨークを訪れる人々には
絶対にお薦めのイベントなのだった。
ところで、タイトルに「 + α」と書いたのが何かと言えば、6月7日の先週日曜日に行ったのが、
Willスペースでの総勢7名のディナー・イベント。
今回は某有名レストランのシェフによる 7コース・ディナー。
Willスペースで開催する初のイベントであり、初のディナーだったので、
粗相があった場合にお許しいただけるように、気心が知れたお友達を招待したインヴィテーショナル・イベントして開催しました。
とは言っても、このメンバーは 昨年6月に行われた チャーリー・バードでのディナー・クラブに参加して下さった顔ぶれ。
この時のディナーで すっかり意気投合したメンバーは、その後も何度もディナーをご一緒して、
その都度、とても楽しい思いをしてきたので、今回は そんなディナーを通じてのフレンドシップの1周年記念と
そのうちの一名のバースデーを兼ねて行ったディナー。
メニューはこの日のためにシェフがデザインして、食材もレストランから調達して下さいました。
ファースト・コースのクマモト・オイスターからスタートして、鯛のカルパッチォ、ムール貝の白ワイン蒸し、
タコと海老のグリル、ラムチョップ、そしてメインのラストは和牛のサーロインとリブアイの食べ比べ。
このメンバーはあまりデザートを好まないので、締めくくりはチーズ・プレートでした。
ワインはメンバーの持ち寄りにしたけれど、ワイン好きで結ばれたメンバーとあって、
全員が全員の持ち寄ったワインに大満足。
皆で口々に「幸せ!」と言いながら最高に美味しいお料理とワインを味わいましたが、
終わってみたら 空になったボトルの数にもビックリの会でした。
ここまで豪華なディナーをレストランで味わったら、かなりのお値段になってしまうけれど、
シェフのご好意で1人当りの会費は70ドル。レストランではないので、チップもタックスも要らないところもラッキー。
部屋のサイズは広すぎず、狭すぎずでディナー・イベントやパーティー、レクチャーをするのには
なかなか適した場所だと 自らイベントを主催しながら感じてしまった次第でした。
Willスペースは、マルチ・パーパスに使用できるようにデザインされていますが、
ここで主催してみたいイベントがある方、こういうイベントをやって欲しいというリクエスト等は、
気軽に当社までメールでお寄せいただけたらと思います。
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。 丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。