Sep Week 5, 2016
” The Birthday Cake Croissant ”
バースデーケーキ・クロワッサン
先日、友人宅で行われたバースデー・ブランチで ケーキの替わりにサーヴィングされたのが、
ここにご紹介するバースデー・ケーキ・クロワッサン。
友人は14歳の時に、母親のバースデー・ケーキをテーブルに運ぼうとして落としてしまったアクシデント以来、
バースデー・ケーキに悪運が付きまとっているそうで、
自分の誕生日は決してバースデー・ケーキでセレブレートしないというポリシーの持ち主。
なので、ケーキの替わりにカップ・ケーキやパンケーキ、ドーナツ、アイスクリーム・サンド、クロナッツ、クレープ、モチ・アイスなどで
お祝いしてきたとのことで、今年はこのバースデー・ケーキ・クロワッサンをピックしていたのだった。
バースデー・ケーキ・クロワッサンは、ユニオン・スクエアにほど近いカフェ・レストラン、Union Fair / ユニオン・フェアのペストリー・シェフ、ティエゴ・シルヴァの
クリエーション。
今年6月にデビューした同クロワッサンは、当初から多数のパブリシティを獲得しただけでなく。
あっという間のソーシャル・メディアでも人気のフードとなったので、
私もその存在は知っていたけれど、
1日に100個しか作らないために、売り出し当初から ランチタイムを待たずして完売することが伝えられていたもの。
そのため、トライする時期を逸していたので、友人宅でこれがサーヴされたのは私には願ったり叶ったりのトリートなのだった。
バースデー・ケーキ・クロワッサンは、クロワッサンの生地にレインボー・スプリンクルをミックスして焼き上げ、
その中にレインボー・スプリンクル入りのクリームをスタッフィングしたもの。
日によってピンク色のパウダー・シュガーが振りかけてあって、一見すごく甘そうに見えるけれど、
実際には甘さは控えめ。
見た目にキュートで、レインボー・スプリンクルがバースデーという感じのフェスティブさを演出するので、
いかにもアメリカ的なヘビーなバースデー・ケーキを好まない人にとっては、キャンドルは立てられなくても
こちらの方が断然嬉しいスウィーツと言えるのだった。
バースデー・ケーキ・クロワッサンのお値段は1つ5ドルで、マンハッタンの高級パティスリーのケーキの約半分のお値段。
このほかにもユニオン・フェアでは、クッキー&クリーム・クロワッサン、クリーム・ブリュレ・クロワッサン、抹茶クロワッサン、
レッド・ヴェルヴぇット・ケーキ?・クロワッサン、ピーナッツバター&ジェリー・クロワッサンなど、
アメリカ人が好むフレーバーのクロワッサンのラインナップを扱っていて、いずれも人気商品。
昨今では、クロナッツで一世を風靡したドミニク・アンセルに替わって、
ユニオン・フェアのティエゴ・シルヴァが遊びと話題性のある
ペストリーを生み出す存在になっているのだった。
執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。
丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。
FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に
ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。
その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。