May. Week 2, 2019
”Dermapen Follow Up"
ダーマペン・フォローアップ


4月2週目のこのコーナー でご紹介して以来、 CUBE New Yorkのベストセラーの1つになっているのがダーマペン
ここではこれまでに頂いたご質問に答えながら、前回のコラムやダーマペンのページでご説明しきれなかった内容を交えた フォローアップをお届けします。

まず、最も多かったご質問である使用頻度について。 ダーマペンは既にご説明している通り 毎日でも使用が可能で、ホーム用のディバイスは最高でも2mmまでしかニードルが 肌に刺さらないので、血が出ることも無く 極めて安全なプロダクト。 その分、効果を得るにはある程度の回数のトリートメントが必要で、取りたいシミやシワ、たるみ、傷などがあって、 それに取り組んでいる最中は、頻度を決めてしまうよりも 肌のコンディションや自分のソーシャル・スケジュールに従って使用するのが適切。
というのも連日のトリートメントで肌が赤味や若干の熱を帯びている時は 1〜2日のインターバルを空ける方が無難で、 その段階からさらに集中的なトリートメントをすると、その後1日メークを控えなければならないような ダウンタイムが生じるリスクがあるのだった。 またフォーマル・オケージョン等を控えている場合も、その前の2日ほどはダーマペンの使用を控えた方が賢明。 というのもダーマペンのトリートメントは ある一定の深さに達すると 皮膚が剥けるピーリングのステージが訪れるので、 この段階はどうしてもメークのノリが悪くなってしまうもの。 特にピーリングが起こり易いのは、時間を掛けて念入りなトリートメントをした後の48時間。 なので大切なイベントの前の2日間はダーマペンの使用は見合わせるべきで、これはデコルテも同様。 首やデコルテを露出したドレスの着用に備えて、集中的なトリートメントをする場合は その3日前までにダーマペンのトリートメントを終えて、その後は以下でご紹介する ピーリング・プロダクトのご使用をお勧め。
トリートメントの所要時間は軽いトリートメントなら顔全体で5分程度、集中的なもので10〜15分。 首やデコルテはもっと面積が広いものの、ニードルの深めにセットして、気になる部分を5回程度、それ以外の部分は軽く1回をざっとダーマペンで撫でるのが 適切なトリートメントなのだった。




また何人かのお客様に頂いたのがダーマペンとダーマローラーの違いについてのご質問。 ダーマペンもダーマ・ローラーも細いニードルを肌に刺すトリートメントという点では同じであるけれど、上の図で見ての通り ダーマペンよりも効果が劣り、肌へのダメージが大きいのがダーマローラー。
というのもダーマペンが肌に垂直の角度で、針の直径のみの穴を肌の表面に1分間に250〜300回のモーションで 素早く空けていくのに対して、ダーマローラーは 皮膚の表面を転がるモーションでニードルが肌にささるので、ニードルが肌に刺さるスピードや角度のせいで どうしても大きくなるのが肌の穴=ダメージ。 ナイフでえぐりながらゆっくり切り付ける方が傷のダメージが大きいのと同様で、肌の表面のダメージが大きいのがダーマローラー。 またダーマペンはニードルが刺さる深さを0.25mm〜0.5mmの安全値にセットすれば その構造上、それ以上深く針が刺さることはないけれど、殆どのダーマローラーはそのニードルが0.8〜1.5mmの長さ。 それを手に持って肌の上で転がすので、肌に刺さる時の深さ、力、角度が安定しないことから、 トリートメント後に出血するのは決して珍しくないこと。 とは言っても この場合の出血はサロンのダーマペンの施術のような血だらけの状態ではなく、細かい複数の針穴からの出血がかさぶたになったり、 針の引っかき傷のような細い線の傷が出来るのが通常。
そのためダーマペンは目の周りのデリケートな肌でもトリートメントが可能であるけれど、ダーマローラーに関しては肌に与えるダメージが大き過ぎるので 目の周りのトリートメントは避けるようにインストラクションに記載されているのだった。
でもダーマペンとダーマローラーの最大の違いと言えるのは、ダーマペンの肌へのダメージが少ないスピーディーなニードル・モーションの方が 古いコラーゲンの繊維をブレークアップし、線維芽細胞、 ケラチノサイト、コラーゲン、エラスティン、プロテオグリカンの生成を確実に促すこと。 したがってスキンケア・プロダクトの浸透を高める以上の効果をもたらすことが出来るのだった。

更に言えば、ダーマペンは使用していない時はニードルがヘッドのプラスティック・カバーの内側に収まっているので ニードル自体が空気以外のものに接触することが無く、 基本的にニードルは使い捨て。一方のダーマローラーはニードルが常に露出した状態なので ローラーに不可抗力が加わるとニードルが曲がるリスクがあるのに加え、使う度にしっかり洗浄して、無菌の容器に収納する習慣をつけないと バクテリアによる化膿や感染のリスクが警告されているのだった。
なので、ダーマローラーについてはローダン&フィールズのようにしっかり洗浄、収納のシステムが整ったプロダクトの使用が奨励されるのだった。
ダーマペンもダーマローラーも、言うまでもなく肌に触れたニードルを他の人とシェアするのは衛生上ご法度。サロンのように血が出るような深いトリートメントを行ったニードルは C型肝炎、HIVの感染の原因にもなるので、ダーマローラーとて馬鹿にせずにきちんとケアすることをお勧めします。




ダーマペンの効果を上げるためにスキンケア・スペシャリストが意外にも使用を奨励するのがピーリング・プロダクト。 入浴や洗顔後のダーマペンの使用前、もしくはダーマペンを使用しない日にピーリングを行うことが奨励されるけれど、 スペシャリストがお勧めの2大プロダクトと言えば、プロ並みのハイドースのアシッドを含みながらも、肌にダメージを与えない上の2つのプロダクト。
左側はダーマペンで血だらけになったように見える真っ赤な液体のジ・オーディナリーAHA 30% + BHA 2% ピーリング・ソルーション、 右側はドランク・エレファントのT.L.C. スカリ・ベイビーフェイシャル。どちらもプロが愛用するプロダクト。
AHA 30% + BHA 2% ピーリング・ソルーションの赤い色はタスマニアン・ペッパーベリーのカラーで、アルファ・ハイドロキシー・アシッド30%というのは かつてなら市販が許されなかったほどの強さ。したがって効果が高いものの刺激があるので、敏感肌の場合は必要な部分に短時間の使用が適切。
一方のT.L.C. スカリ・ベイビーフェイシャル。はグリコリックプラス、酒石酸、ラクチック、クエン酸、サリチル酸を含む25%のAHAと BHA 2%のブレンド。 こちらの方が刺激が遥かに少ないけれど ピーリング効果は抜群で、幾つものビューティー・アワードを獲得しているプロダクト。
どちらも肌の表面の何層ものデッドスキンの除去をスピードアップしてくれるので、 ダーマペンのホーム・ディバイスとの併用で大きな効果が得られるプロダクト。肌の角質が剥け出してからでも、その前の段階でも使用が可能。 週に1〜2回のペースでピーリング・プロダクトを使用すると、皮膚の深い層の柔らかく 滑らかな皮膚がどんどん浮き上がってくるので、 肌のコンディションの改善が早まり、若々しい肌質を実感することが出来るのだった。

また肌が満足するほど改善された後でも週に1回程度のダーマペンの使用とピーリング・プロダクトの使用をメンテナンスで続けると、 肌のエイジングを大きく防ぐことが可能。
マイクロカラントのリフティング・ディバイスと ダーマペンと併用する場合には、マイクロカラントを先に使用して、その後ダーマペンのトリートメントを行うのが通常。 でも軽いトリートメントを行った後の シートマスクを使用する必要が無い場合には、その順序が入れ替わっても差支えはないのだった。

痛みに弱い方にお勧めしているナムクリームの使用については、慣れてくれば 徐々にナム・クリーム無しでも軽いトリートメントは行えるようになるもの。 痛みに強い方でであれば、集中的なトリートメントをする際に額、鼻、頬骨の周辺など、皮膚が薄く敏感な部分のみに使用するだけでOK。
ナムクリームが効果を発揮するまでに20分を要するので、それを待つ間に顎や頬の下の部分、首、デコルテなど、ナムクリームをアプライしてない部位の トリートメントをすると時間が節約できます。 ちなみに私自身は、ナムクリームの効き目を待つ間に 手や首、デコルテを リサイクルのニードルヘッドでトリートメントして、麻酔効果が効いて 顔のトリートメントを始める時に新しいニードル・ヘッドと交換するのがルーティーン。

ダーマぺンは手のシミ、身体の傷、首のスキンタグ(イボ状の突起)等にも効果があり、身体は針を0.5〜1mmと深めにしてのトリートメントが可能。 抜け毛に悩む方は生え際や頭皮もダーマペンでトリートメントすると、育毛効果が望めるのだった。 その場合、トリートメントはシャンプー後が望ましく、生え際や頭皮には特にジェル等はアプライする必要はナシ。 顔やデコルテ同様に弧を描くモーションで 頭皮に90度の角度でダーマペンを使用するのが正しい使い方。 ドクター・アルカイタスのトーナー、ジェル、オイルがオーガニックで、いずれも頭皮のトリートメントも可能なプロダクトとしてデベロップされているので、 必要に応じてこれらでアフターケアを行うと さらに効果が望めるのだった。




ダーマペンを使用するに肌に何をアプライするべきかについてもご質問を頂いたけれど、 多くのサロンは肌にハリを与えるためにヒアルロン酸入りのジェルやセラムを使用するケースが殆ど。
私自身はヒアルロン酸入りのジェルを使うケースもあるものの、ニードルをリサイクルしている時に使用するのがドクター・アルカイタスのジェル。 というのはアルカイタスのプロダクトはオーガニックなのに加えて、ジェルのみにお酒よりもピュアでクォリティが高いアルコールが使われているので、 万一針にバクテリアが付着していた場合にインフェクションを防いでくれる働きがあるため。
でもダーマペンに関しては、トリートメント中に何を使うかよりもアフター・ケアの方が大切で、 とにかく防がなければならないのが肌の乾燥とメラニン色素の分泌。 そのため特に乾燥肌の人にはオイルとモイスチャーライザーのダブル保湿をお勧めしているけれど、 メラニン色素の分泌を防ぐ目的で、オイルやモイスチャーライザーをアプライする前に使用をお勧めするのが、 ジ・オーディナリーのナイアシンアミド10% + ジンク 1%。 ナイアシンアミドは美容専門家も推奨する強力なメラニンプロヒビター(メラニン色素防止剤)で、これからの季節は特に大切。

サプリとしてお勧めなのはターメリック等、抗炎症効果があるものに加えて、抗酸化作用が強いもの。 写真上中央のM&P ブラック・エルダーベリーのサプリは、このところアメリカで大流行している麻疹(はしか)を始めとする予期せぬ感染病&感染症を防ぐための免疫力アップのナチュラルサプリとして人気と注目が高まっているもので、同時に美肌サプリ、視力アップのサプリとしても知られるパワフルなアンチオキシダント。 M&P ブラック・エルダーベリーは、サプリメーカーではなくオーガニック・ハーブのブランドがクリエイトしたサーティファイド・オーガニック&無添加のブラックエルダーベリーのエクストラクト・カプセルで、インフルエンザ対策にも用いられるの。 なので万一 ニードルがバクテリア汚染されていた場合に身体の内側からのバクテリア対策にもなるけれど、それより何より ダーマペンで再生を促している最中のデリケートな肌には抗酸化作用は非常に大切。
それと同時に大切なのは、再生された肌を紫外線から守ること。 そのためには朝にSPFが入った下地やファンデーションを使用しただけではプロテクションは不十分。 モデルやビューティー・ブロガーがメークの仕上げや、メーク直しの際に サンプロテクションを兼ねてアプライするのが、 スーパーグープ!インヴィジブル・ セッティング・パウダー SPF45。 重ねてアプライしてもビルドアップせず、オイリー・スキンのテカりを抑えて、メークを長持ちさせるのがこのパウダーで、 それと同時にSPF45の効果をリニューしてくれるのだった。

最後にダーマペンはスキンタグから、アクネ・スカーまで、肌に出来た凹凸の修復を可能にするものであるけれど、 最も時間が掛かるのが帝王切開等の手術の傷口の改善。 ほくろについては、色素が薄いものはダーマペンで除去出来るケースがあり、実際私自身、首の小さなほくろが取れた経験をしているけれど、 トリートメントは日ごろから自分の肌のコンディションに留意して、それを見極めながら行うべきもの。 なのでダーマペンを肌に当てるだけならば、TVを観ながらでも可能であるけれど、 適切なトリートメントのためには、きちんとミラーで肌の部位のコンディションをチェックしながら行うべきなのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。

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