Apr. Week 2, 2020
”Melatonin Skincare"
メラトニン・スキンケア


コロナウィルスの感染騒ぎが無かったら、この春はファッションの流行色、ピンクに併せてピンク色のリップスティックやリップグロスがもっと売れていたはずと言われるけれど、 逆にコロナウィルスのお陰で ビューティーブロガーやメディアからのフォーカスが増えて、 売れ行きにも火が付き始めたのが前回のこのコーナーでもご紹介したCBDオイルを含んだスキンケア、 そしてここにご紹介するメラトニン・スキンケア。
メラトニンと言えば睡眠と覚醒のリズムを調節するホルモンで、日中に分泌が抑制され、夜になるとその分泌量が増えるメカニズム。それと同時に 強い抗酸化効果を持つことでも知られるけれど、これまではメラトニンと言えば サプリメントとして摂取するもの。 でも現在ビューティー業界で話題が集中しているのはそのメラトニンのトピカル・ヴァージョン。 すなわち肌にアプライするメラトニンなのだった。




人間の身体には 肌のUVダメージ、フリーラディカルなどを防ぐために 2つのナチュラル・システムが備わっており、 その1つが体内のヴィタミンC、Eなどの抗酸化物質、そしてもう1つがSOD(スーパー・オキシ・ドジスムターゼ) やCAT (カタラーゼ) などの抗酸化酵素。 メラトニンは夜間にこれらの抗酸化物質、抗酸化酵素の分泌を促す役割があり、 美肌のために睡眠が大切と言われるのは、眠っている間にメラトニンによって誘発されたこれらのエンザイムが肌の細胞を修復、再生、活性化するため。 逆に寝不足が続けばシミ、シワ、肌のくすみ、アクネなど 様々なスキン・トラブルが出てくるのは周知の事実。
そのメカニズムを利用して 肌に直接メラトニンをアプライするのがトピカル・メラトニン。 睡眠中と同様のメラトニンの分泌効果を肌にもたらすことによって、 睡眠中に行われる皮膚の再生のパフォーマンスをアップし、抗酸化作用、皮膚細胞の代謝をマキシマムに高め、 再生スピードに拍車をかけることにより、肌のダメージと老化の最大の原因であるフリーラディカルにパワフルに対処するのがそのコンセプト。
トピカル・メラトニンが効果を発揮するのは サプリメント同様に夜なので、メラトニンのスキンケア・プロダクトは オーバーナイト・セラム、スリーピング・マスク等で発売されており、 体内のナチュラルなメラトニンとの相乗効果でパワーを発揮するもの。 肌にメラトニンをアプライすると、皮膚からの浸透でその効果が身体にも穏やかにもたらされるので、 入眠や快眠を穏やかにサポートする効果も望めるのだった。




写真上は、CUBE New Yorkでも取り扱っているピーター・トーマス・ロスのグリーン・リリーフ・セラピューティック・スリープ・クリーム という夜用モイスチャーライザー。 これはトピカル・メラトニンと、カナビス(マリファナ)のヘンプ・オイルの双方を用いたプロダクト。 マリファナの幻覚効果をもたらすTHCを含まないCBDのサプリメントやスキンケアの売り上げはコロナウィルス感染が拡大してからというもの、 マリファナの売り上げと共に伸びているけれど、驚くなかれ マリファナが合法の州ではカナビス・ショップはロックダウン下でも営業が許されるエッセンシャル・ビジネス(市民生活に不可欠と見なされるビジネス)。
スキンケアでは精神の安定を兼ねてフェイス・オイルをトライする人や、イライラや食欲を抑えるためにリップバームやリップグロスでCBDのマイクロドースを試みる人々、 ガム、チョコレート、CBDティーなどで精神の安定を図る人々が多いけれど、 グリーン・リリーフ・セラピューティック・スリープ・クリームは、 メラトニンの効果にCBDの抗炎症効果、そして2%のレチノイド・コンプレックスを配合して肌の均等なトーン、 小皺を改善する効果を加えた贅沢なプロダクト。カナビスとメラトニンの初のハイブリッド・スキンケアとして話題になっているのだった。
コロナウィルスを防ぐためにも睡眠を十分にとって免疫力を高めることは大切であるけれど、 「ビューティー・スリープ」という言葉がある通り、睡眠は美肌のためにもマスト。 でもこんな時期なので不安を抱えて深い眠りが得られない場合には、 最新のトピカル・メラトニンを利用して 快眠を得たかのように肌を錯覚作用を起こさせるのは決して悪いアイデアではないと思うのだった。




最後に上のビデオは3月27日、金曜日以来、毎晩午後7時にニューヨークで続いている #ClapBecauseWeCare (#クラップ・ビコーズ・ウィ・ケア) の様子。 ビデオで観るよりも実際は もっと歓声や音が盛大なのがこのグラスルーツ・イベント。 本来は2分間続けることになっているけれど、私の住んでいるアッパー・イーストサイドでは毎回約5分間この状況が続くのだった。
午後7時にこれが行われる理由は、病院の医療スタッフが日中のシフトを終えて、夜勤と入れ替わるのが午後7時であるためで、双方のシフトの医療現場の人々に 感謝とねぎらい、そして励ましのメッセージを送るためにこの時間が選ばれたとのこと。 こんな様子をみていると、コロナウィルスが蔓延していてもニューヨークはまだまだ魅力とパワーがある街。
私がこのコラムを書いている4月6日月曜日は、すっかり春らしくなったとあって ソーシャル・ディスタンシングを守りながら 多くの人々が ストリートを歩いていて、暫しの間コロナウィルスのことを忘れてしまったほどだけれど、 コロナウィルスのお蔭でニューヨークで大きく改善されているのが スーパーや食料品店で働く人々や郵便配達を含むデリバリーマン等に対するニューヨーカーの態度。 配達人にチップをはずむのはもちろんのこと、スーパーでは会計を終えて立ち去る際に来店客が「Thank you for your hard work!」と声を掛け、 日頃は不愛想なレジの店員がそれにニッコリ微笑む様子はまるで別世界。 こんな事態にならなければ 自分達の生活がこうした人々の毎日の労働に支えられているとは考えもしないニューヨーカーは多かったと思うのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。

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