Seep Week 2, 2020
”Fashion to Encourage Voting"
大統領選の行方を占う!? VOTEグッズ・フィーバー


11月3日の大統領選挙まで2ヵ月を切ったアメリカで、選挙キャンペーンと共にラストスパートの盛り上がりを見せているのがVOTEグッズ。 すなわち投票を呼び掛けるグッズで、益々多くのファッション・ブランドが手掛けるようになってきたのがVOTEグッズ。 選挙グッズにファッション性が持ち込まれるようになったのは2008年の大統領選挙で、多くのファッション・デザイナーがオバマ・グッズを手掛けたのがきっかけ。 そして当時好調な売り上げでオバマ陣営の選挙資金集めに貢献したのがそれらのグッズ。
前回2016年の選挙の際にはヒラリー・グッズがクリエイトされてはいたものの その売り上げはサッパリだったことが伝えられ、 逆に飛ぶように売れていたのがトランプ大統領のMAGA(Make America Great Again)グッズ。 そのため大統領選グッズの売上を選挙の行方を占う指針の1つと見なす意見も聞かれるのだった。




その見地から占えば、MAGAグッズの方がバイデン・グッズよりも品数も売り上げも断然多いので トランプ氏の再選は確実視されるところだけれど、 今回の選挙でXファクターの役割を果たしているのがVOTEグッズの品数と売り上げ。
そもそもファッション業界はリベラル派、民主党支持者が多いとあって、本来ならばバイデングッズをクリエイトすべき状況。 しかし民主党が下院の過半数を取り戻した2018年の中間選挙の時点からファッション業界で定番的に生産されるようになってきたのがVOTEグッズ。 一見党派を問わずに投票を呼び掛けているように見えるメッセージであるけれど、 グッズのターゲットになっているのはリベラル派と民主党支持者。 というのもトランプ支持者であれば 判で押したようにMAGAグッズを購入するためで、VOTEグッズの目的はトランプ支持層以外に投票、 すなわちアンチ・トランプ票を投じるように呼び掛けるもの。
8月3週目のキャッチ・オブ・ザ・ウィークのコラムにも書いた通り、今回の選挙は トランプVS.バイデンではなく、トランプVS.アンチ・トランプ。 ヒラリー・グッズが売れなかったのと同様にバイデン・グッズが売れないのは目に見えている中で、 リベラル派、アンチ・トランプ派に働きかける有効な手段と見られているのがVOTEグッズなのだった。







それを象徴するかのように8月の民主党全国大会ではミシェル・オバマ夫人が初日のスピーチで写真上の「V O T E」ネックレスをつけて登場。 ソーシャル・メディア上でトレンディングになっていたけれど、今や夫人がつけていたバイ・シャリのネックレスとその10分の1以下の価格のコピー品はオンラインショップで 大人気を博している状況。
今回のVOTEグッズで目新しいカテゴリーはシューズで、写真下左側のスチュアート・ワイツマンのVOTEロング・ブーツは税込みで700ドル。 ナチュライザーXアウトレージのコンバットブーツは約165ドル、バーディーのスリッポンは約180ドル、ケッズのスニーカーは95ドルというのがそのお値段。
またVOTEと共に多くみられるのが「投票者」を意味する”VOTER”の文字をフィーチャーしたグッズ。 VOTE、VOTERといったメッセージは特定の政党や支持者のグッズを製作するのとは異なり、対立政党や対立候補のサポーターからの ボイコットやバッシングの対象になり難いもの。 加えて選挙の度に使えるタイムレスなスローガンでもあるのだった。






写真上中央は、ワシントン州で6店舗を展開するトロフィー・カップケーキのVOTEのカップケーキで、購入は先行オーダーのみで1つ5.5ドル、1ダースで66ドル。 遂にフードにもVOTEグッズが登場しているけれど、時を遡れば 2004年のジョージ・W・ブッシュVS.ジョン・ケリーの大統領選挙の際に見られたのが 「ブッシュとお別れキャンペーン」と称して、ブラジリアン・ワックスの割引オファーをするサロンの数々。 この時はブッシュ氏が再選されたのは周知の事実であるけれど、2004年も民主党のジョン・ケリーを支持する人よりアンチ・ブッシュを唱える人が多かった選挙。
果たして歴史が繰り返されてトランプ氏が再選されるかは蓋を開けてみるまでは分からないけれど、 2004年のアンチ・ブッシュ勢力よりも遥かに強いのが今年のアンチ・トランプ勢力。それだけに VOTEのメッセージに呼び掛けられて投票するスウィング・ヴォ―タ―(候補者決めかねている投票者)の票の行方が かつてないほどに重要になっているのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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