Who Actually Got Them
ヒット映画のキャラクター、キャストされかけた俳優と
実際に役を演じた俳優の思わぬ顔ぶれ
Published on 2/26/2021

ハリウッドで映画監督同様にパワフルな存在と言われるのがキャスティング・エージェント。
話題作の配役を手に入れれば どんな俳優でもスターになれるとあって、誰がスターになるかの決定権を持つとさえ言われるのがこのポジション。
とは言ってもキャスティングのプロセスは コントラクトの落札同様、条件やお金、スケジュール、政治力が絡むプロセス。
それだけに複数の候補者がドロップアウトすることもあれば、複数の著名俳優が争うケース、
全く無名のアクターが抜擢されるケース等があり、どんな作品のキャラクターでも必ずと言って良いほど実際に役を演じた俳優以外の
候補者が存在するのが常。
以下ではそんなハリウッドの有名映画のキャラクターの候補者と実際に役を演じたアクターをご紹介しています。
ちなみに写真上右はアクション映画『Salt / ソルト』で ヒロイン、イブリン・ソルトを演じたアンジェリーナ・ジョリー。
このオリジナル・キャラクターは男性で、最初にキャスティングされていたのはトム・クルーズ。しかし彼がスケジュールの関係で配役を降りたことから、
アンジェリーナがキャストされ、脚本全体が女性キャラクターに合わせて書き換えられています。ですが 「女性が主演になってアクションが控えめになった」と
批判されることを嫌った制作および、アンジェリーナ側の意向で、
オリジナルよりもハードなアクションを盛り込んだストーリーに書き換えられたことが伝えられています。
『The Matrix / マトリックス』のネオ役

『マトリックス」のネオ役の第一候補だったのが、当時ハリウッド一番の売れっ子だったウィル・スミス。
彼は1996年の『インディペンデンス・デイ』、1997年の『メン・イン・ブラック』、1998年の『エネミー・オブ・ザ・ステート』、1999年の『ワイルド・ワイルド・ウエスト』、
2000年の『バガー・ヴァンスの伝説』、2001年の『アリ』と、ビッグバジェット映画の主演の話が次々と来ていたウィル・スミスは、
『メイトリックス』の三部作の出演にコミットすることが出来ず、そのキャストを断っています。
キアヌ・リーブスに主演が落ち着くまでには、更なる紆余曲折があったことも伝えられます。
『Guardians Of The Galaxy / ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の ピーター・クィル役

クリス・プラットが演じた『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の ピーター・クィル役ですが、オーディションを受けて彼と最後までキャストを争ったと言われるのが
エディ・レドメインでした。
『Forrest Gump / フォレスト・ガンプ』のメイン・キャラクター

今となってはトム・ハンクスの長いキャリアの代表的キャラクターであるフォレスト・ガンプ。その演技で彼はオスカー主演男優賞を獲得していますが、
最初にキャストされ掛かったのはジョン・トラヴォルタ。彼が断わったことから、トム・ハンクスにチャンスが巡って来ています。
『Edward Scissorhand / エドワード・シザ―ハンズ』のメイン・キャラクター

エドワード・シザ―ハンズに最初にキャストされかけたのが、当時若手コメディアンのライジング・スターであったジム・キャリー。
実際に役を演じたのは その頃ちょうど人気TVシリーズ『21ジャンプ・ストリート』が終了したジョニー・デップでしたが、彼は同作品で共演したワイノナ・ライダーと
その後数年交際し、「Winona Forever」というタトゥーを入れたほどでした。
『The Lord Of The Rings / ザ・ロード・オブ・ザ・リングス』の アラゴン役

『ザ・ロード・オブ・ザ・リングス』の三部作のアラゴン役はヴィーゴ・モーテンセンを一躍有名にしましたが、
最初にキャストされたのはラッセル・クロウ。しかし彼が断わったことから、オーディションで選ばれたのがモーテンセンでした。
『Harry Potter / ハリー・ポッター』の ロン・ウィ―ズリ―役

実際にロン・ウィ―ズリ―役を演じたのは、レッドヘアのルパート・グリント。でもオーディションで最後まで残ったのは「ラブ・アクチュアリー」、最近では「ザ・クイーンズ・ギャンビット」も出演していた
トーマス・ブロディー・サングスターで、ハリー・ポッター役を演じたダニエル・ラドクリフとのバランスが、ルパート・グリントを選ぶ決め手になったようです。。
『Star Wars / スターウォーズ』の ハン・ソロ役

ハリソン・フォードの出世作である『スターウォーズ』のハン・ソロ役ですが、それを断ったと言われるのが70年代の
ハリウッドで押しも押されぬスターであったアル・パシーノ。
ハリソン・フォードは、『スターウォーズ』監督のジョージ・ルーカスのその前の作品『アメリカン・グラフィティ』でドラッグレースをするカウボーイ役を演じており、
その時の好印象で配役を獲得したと言われています。
『Legally Blonde / キューティ・ブロンド』のエル・ウッズ役

リース・ウィザースプーンを一躍ハリウッドの高額ギャラの主演女優にしたのがこの作品。しかし最初にエル・ウッズ役に
キャストされかかったのがクリスティーナ・アップルゲート。どう考えてもB級のロマンティック・コメディになっていたはずのこの映画の主演をリースが
受けようとした時には周囲に猛反対されたとのことで、それを押し切って演じたリースは、
ビキニやバニーガール・コスチュームを着用するためにダイエットに励んだことも伝えられています。
『Iron Man / アイアンマン』の トニー・スターク役

一時ドラッグやアルコールの中毒となり、ハリウッドのキャリアが危ぶまれていたロバート・ダウニー・ジュニアが
メジャー・ハリウッド映画へのカムバックを果たしたのが『アイアンマン』シリーズ。『アヴェンジャー』の出演料も含めて、一時ハリウッドの長者番付トップになった彼ですが、
最初にキャスティングボードに名前が挙がっていたのはトム・クルーズ。
しかし彼は自らプロデューサーも務める『ミッション・インポッシブル』のシリーズに忙しく、複数の候補者の中からロバート・ダウニー・ジュニアが選ばれています。
『The Lord Of The Rings / ザ・ロード・オブ・ザ・リングス』の ガンドルフ役

イアン・マッケラン(英語の発音はマケーラン)が演じたガンドルフ役は、ショーン・コネリーがこのキャスティングに Noと言ったことから実現したもの。
ショーン・コネリーが演じていたらガンドルフがスコットランド訛りで喋るキャラクターになっていたはずでした。
『Fifty Shades of Grey / フィフティ・シェイズ・オブ・グレー』のアナスターシャ・スティール役

『フィフティ・シェイズ・オブ・グレー』のアナスターシャ役は映画化が決定した直後から、誰が演じるかが注目されていましたが
最初に白羽の矢が立ったと言われたのがエミリア・クラーク。 ダコタ・ジョンソンはキャストされた時点で全く無名でしたが、母親はメラニー・グリフィス、父親はドン・ジョンソン。
アナスターシャを演じる前の彼女の最も有名な役は、映画『ソーシャル・ネットワーク』の中でジャスティン・ティンバーレイク扮するショーン・パーカーと一夜を過ごした後の朝のシーンに登場し、
彼にフェイスブックの存在を教える女子大生。ちなみに『ソーシャル・ネットワーク』のキャストの中からは、マーク・ザッカーバーグの
ガールフレンド役を演じたルーニー・マーラが後に『ドラゴン・タトゥーの女』の主演に抜擢され、ザッカーバーグの親友を演じたアンドリュー・ガーフィールドが
後に『スパイダーマン』を演じる等、未来の若手スターが生まれていました。
『Titanic / タイタニック』の ジャック・ドウソン役

1997年公開の『タイタニック』のジャック役のオーディションを受けて、かなりのところまで行ったと言われるのがマシュー・マコナヘイ。
とは言っても彼がオーディションを受けたのはジョン・グリシャム原作の『A Time To Kill / 評決のとき』でスターになる前のこと。
実際に役を演じたレオナルド・ディカプリオは、同作品にキャストされる前に『What's Eating Gilbert Grape / ギルバート・グレイプ』で
アカデミー賞助演男優賞にノミネートされる演技力が認められていました。
『Titanic / タイタニック』の ローズ役

最初に『タイタニック』のローズ役のオファーが来ていたと言われるのがグウィネス・パルトロー。
しかし彼女は1996年に公開された『エマ』、1998年に公開されオスカーの主演女優賞を獲得した『恋に落ちたシェイクスピア』で忙しく、
代わりに若手実力派のケイト・ウィンスレットが実際にキャストされています。
『Twilight / トワイライト』の エドワード・カレン役

ロバート・パティンソンがエドワード役を演じることが発表された途端、小説のファンの間からは反対の署名運動が起こったことが伝えられていますが、
結果的には彼の大出世作となったのが『トワイライト』シリーズ。そのエドワードの有力候補言われたのがヘンリー・カーヴィルでしたが
オーディションで 既にベラ役に決まっていたクリスティン・スチュワートとキスシーンを演じたケミストリーで ロバート・パティンソンに配役が決定。
ヘンリー・カーヴィルはヴァンパイアにしてはイメージがヘルシー過ぎるとも言われていました。
『Twilight / トワイライト』の ベラ・スワン役

上記のヘンリー・カーヴィル同様に、ヴァンパイアを演じるにはヘルシーなイメージのジェニファー・ローレンスですが、
彼女も最終選考まで残った候補者。クリスティン・スチュワートは、監督とプロデューサーに気に入られ、
その後エドワード役のキャスティングの際には、彼女の意見が大幅に聞き入れられたとのこと。
この映画がきっかけでロバート・パティンソンとクリスティンとの交際が数年続いていました。
『Doctor Strange / ドクター・ストレンジ』のメイン・キャラクター

映画のデベロップ段階で、製作側がドクター・ストレンジ役をイメージしたと言われるのがライアン・ゴスリング。
しかし彼はその段階で『ラ・ラ・ランド』の主演が決まり、ダンスやピアノの猛特訓が始まっており、
その後の『ブレードランナー 2049』のキャスティングも控えており、スケジュール的に不可能であったとのこと。
ベネディクト・カンバーバッチのキャストに至るまでには、キャラクターの解釈変更があったと言われます。
007 シリーズ の ジェームス・ボンド 役

ピアース・ブロスナンのボンド役降板が決まり、その後釜のキャスティング候補として名前が上がっただけでなく、
実際に配役をオファーされのがヒュー・ジャックマン。ですが彼がこれを断り、
ダニエル・クレイグがシリーズ初のブロンド・ボンド役に選ばれましたが、このキャスティングの発表直後のリアクションは極めてネガティブ。
ですが彼のボンド1作目『カジノ・ロワイヤル』は、そんなネガティブ意見を覆す仕上がりで、時代を反映したダークなボンド役を打ち出していました。
『The Notebook / きみに読む物語』の アリー役

アメリカで「最もロマンティックな映画」に選ばれる『The Notebook』はライアン・ゴスリング & レイチェル・マクアダムスが
主演のカップルを演じ、2人は実生活でも暫し交際をしていたほどの抜群のケミストリー。
そのアリー役のオーディションを受けていたのが当時、女優としてのキャリアを考えていたブリットニー・スピアーズ。
しかしブリットニーのシンガーとしてのイメージが強過ぎることが、監督、プロデューサーに嫌われたと言われます。
『The Godfather / ザ・ゴッド・ファーザー』の マイケル・コルレオーネ役

フランシス・フォード・コッポラ監督の不朽の名作『ザ・ゴッド・ファーザー』はアル・パシーノをハリウッドのメガスターにのし上げた作品。
しかし最初にマイケル・コルレオーネ役をオファーされたのはジャック・ニコルソン。
ですがイタリアン・マフィアのストーリーであることを考えると、アル・パシーノのキャスティングの方が正解だったと言えます。
『LA LA Land / ラ・ラ・ランド』の ミア役

エマ・ストーンがアカデミー賞の主演女優賞を受賞した『ラ・ラ・ランド』のミアのキャラクターですが、
最初に配役をオファーされたのは同じエマでもエマ・ワトソン。彼女はミュージカルに抵抗があったようで、それを断ったことが伝えられています。
『Black Widow / ブラック・ウィドウ」のメイン・キャラクター

スカーレット・ジョハンソンが、激しいトレーニングを積んで演じたスーパーヒロイン、ブラック・ウィドウですが、
そのファーストチョイスだったのが エミリー・ブラント。彼女が断わったのか、他の映画の撮影のスケジュールの関係で
出演できなかったのかは不明ですが、彼女が演じていた場合は よりタフで、ドライなキャラクターになっていたはずと言われます。


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