フォーブス誌2022年ビリオネア・リスト、
トップ10 & 新ビリオネア、ビリオネア脱落の顔ぶれは?
Published on 4/8/2022

今年もフォーブス誌が発表したのが世界のビリオネアのランキング。
ビリオネアの数が2755人という史上最多を記録した2021年に比べると、2022年はその数が2668人に減少。
その総資産額も13.1兆ドルから12.7兆ドルにダウンしています。
2021〜2022年はパンデミックの影響で浮き沈みの激しい1年でしたが、それでも1050人のビリオネアが1年前よりもさらに財産を増やしており、
その筆頭に名前が挙がるのが世界一の富豪であるテスラCEOのイーロン・マスク。
その資産は見積もりで2190億ドルで、1年前に比べて680億ドルを増やした計算となっています。
逆に世界第二位の富豪であるジェフ・べゾスは、アマゾン株価の3%下落に加えてチャリティの寄付を増やしたことから4年連続世界一の富豪の座から転落。
その総資産も60億ドル目減りして、1位との差が大きく開いていますが、決して同情には値しないのは言うまでも無いこと。
ここではそんな2022年度のフォーブス・ビリオネア・リストのトップ10、新ビリオネア、脱落組、話題の顔ぶれなどをご紹介していきます。

ビリオネアリスト No.1 〜 No.5

- No.1 Elon Musk / イーロン・マスク: 総資産 2190億ドル / 主要な収入源 テスラ、スペースX
- No.2 Jeff Bezos / ジェフ・べゾス: 総資産 1710億ドル / 主要な収入源 アマゾン
- No.3 Bernard Arnault & family / ベルナール・アルノー&ファミリー: 総資産 1580億ドル / 主要な収入源 LVMH
- No.4 Bill Gates / ビル・ゲイツ: 総資産 1290億ドル / 主要な収入源 マイクロソフト
- No.5 Warren Buffett / ウォーレン・バフェット: 総資産 1180億ドル / 主要な収入源 バークシャー・ハサウェイ
- No.6 Larry Page / ラリー・ペイジ: 総資産 1110億ドル / 主要な収入源 グーグル
- No.7 Sergey Brin / セルゲイ・ブリン: 総資産 1070億ドル / 主要な収入源 グーグル
- No.8 Larry Ellison / ラリー・エルソン: 総資産 億ドル / 主要な収入源 ソフトウェア関係
- No.9 Steve Ballmer / スティーブ・ボルマー: 総資産 914億ドル / 主要な収入源 マイクロソフト
- No.10 Mukesh Ambani / ムケシュ・アンバイ: 総資産 907億ドル / 主要な収入源 インドのエネルギー関連
ビリオネアリスト No.6 〜 No.10

新たなビリオネアと脱落組

2022年にビリオネアリストから脱落したのは329人。これはリーマン・ショックこと前回のファイナンシャル・クライシス以来の記録的な数字。
その中にはフォーブス誌が”ワンイヤー・ワンダーズ”と呼んでいる1年だけビリオネア・リストに載って消えた顔ぶれが169人含まれていて、
その最たる例がペロトンのCEO、ジョン・フォーレイ(写真上、左)。ペロトンはパンデミック中に業績が急上昇したものの、
トレッドミルのリコールや、生産過剰、評判を落とすパブリシティ等の影響で業績と株価が大きく下落したのは周知のとおり。
また女性が主導権を握って相手を選べるデートサイトとして過去数年で大きくユーザーを増やしたバンブルのCEO、ホイットニー・ウルフ・ハードも同様に昨年リストにデビューして今年は姿を消した有名どころ。
逆に2022年は236人が新ビリオネアが誕生していますが、中でも注目を集めているのはリアーナ、ジェイZ、そして「ロード・オブ・ザ・リング」の監督として知られるピーター・ジャクソンといった
エンターテイメント系の顔ぶれ。とは言ってもリアーナは本業であるシンガーとしての収入ではなく、フェンティ・ビューティーやサヴェージXフェンティのランジェリー・ラインの売上がビリオネアになった要因。
またヴェンチャー・キャピタリストのジョシュ・クシュナーも今年ビリオネアの仲間入りをしていますが、彼はトランプ前大統領の娘婿、ジャレッド・クシュナーの弟。
ハーバード大学裏口入学の兄とは異なり、本当に優秀でハーバード時代に既にサクセスフルなビジネスをスタートしていたのが彼で、妻はスーパーモデルのカーリー・クロス。
今年はブルガリア、エストニア、ウルグアイといった通常陽の目を見ない小国からもそれぞれビリオネアが誕生したことも着目すべき点になっています。
その他の話題の顔ぶれと傾向

2022年度の女性ビリオネアの数は327人で、その殆どが相続や離婚による資産。女性でトップのビリオネアは、ロレアル創業者の孫娘であるフランソワーズ・べッテンコート・マイヤーズ。
特筆すべきはジェフ・べゾスの元夫人、マッケンジー・スコット(写真上中央)で現在女性としては第4位の大富豪。
離婚によって2019年にビリオネアになった彼女は、2020年には総資産360億ドルで世界長者番付22位、そして2021年には総資産530億ドルで長者番付22位を
キープしましたが、今年は総資産436億ドルで第30位。その要因の1つは彼女の財産の殆どを占めるアマゾン株の下落ですが、
それ以上に彼女は過去2年間に1250億ドルを1250のチャリティ・オーガニゼーションに寄付。フォーブス誌の2022年度のライフタイム・チャリティ寄付総額ランキングで
第5位にランクされ、その富で最もチャリティに貢献する1人になっています。
今年もフォーブス誌の資産計算が間違っているとクレームをつけたのはカニエ・ウエスト。フォーブス誌は彼の総資産を20億ドルと見積もりましたが、
カニエ側は70億ドルであると主張。しかしこれは計算法の違いでフォーブス誌は複数年契約を2022年の1年分で計算しているのに対して、
カニエの資産計算は複数年契約の全額をカウントしているとのこと。その契約は彼にとっての最大の収入源であるアディダスのYeezyのラインと、
昨年10億ドルの売上を記録したギャップとのコラボ。今年はYeezy Gapに更にバレンシアガが加わったコラボが登場するとのこと。
その一方で最短のスピードでビリオネアのトップ20入りを果たしたのが、クリプトカレンシーの最大手取引所の1つ バイナンスのCEOで CZの愛称で知られる
チャンペン・ザオ(44歳、写真上左)。その総資産は650億ドルで、クリプトビリオネアとしてはもちろんトップで、世界長者番付では19位。
今や企業価値925億ドルとなったバイナンスの株式70%を所有するのが彼で、驚くべきはほぼ資産ゼロから5年足らずでここまでの財産を築いたこと。
彼以外にも 今年ビリオネアに仲間入りしたFTXのゲイリー・ワンを始め、クリプトカレンシー&ブロックチェーンテクノロジー関連からは合計19人の若きビリオネアが生まれており。
いずれもCZ同様、全く無名の個人がほんの数年でビリオネアになったサクセス例となっています。


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