Aug Week 5, 2023
“Tennis & Pickleball Wear For Street”
テニス&ピックルボール・ウェア For Street


NYでは8月28日月曜からテニスのUSオープンがスタートしているけれど、 この夏のカジュアル・トレンドの目玉の1つだったのがテニス・クローズ。
私は頻繁にセントラル・パークをランニングしているけれど、走っている最中のマン・ウォッチングで常に気に留まるのが その時々の カジュアル・トレンドとエクササイズ・ウエアのトレンド。 この夏、その両方でトレンディングだったのが、テニス・ドレスとテニス・スコート。 セントラル・パークにはテニス・コートが30面あるので、テニス・ウェアを着用している女性を見かけるのは全く不思議ではないけれど、 この夏はスコートで走るランナーが非常に多かった上に、ラケットを所持していない女性がカジュアルウェアとしてスコートやテニス・ドレスを着用しているケースが本当に多かったのだった。




そもそもテニス・ドレスは夏に着用するには非常に便利なアイテム。 ビルトイン・ブラ、通気性の良いストレッチ素材、洗えばすぐに乾く上に、お値段は殆どが100ドル台。 しかもスカートの内側のショートパンツについているボール用のサイドポケットは、 さすがにスマートフォンは重たくて入れられなくても、鍵やクレジットカード、リップバーム等は十分に収納出来るもの。
ソーシャル・メディア上でもインフルエンサー達が、カジュアル・ウェアとしてテニス・クローズを着用するようになって久しいことから、 この夏はルル・レモン、アロ・ヨガといったエクササイズ・ウェアのブランドが何時になくテニス・ウェアに力を入れ、 様々なカジュアルウェア・ブランドもテニス・ドレスやスコートを手掛ける様子が顕著なのだった。




この夏、テニス・クローズを手掛けるブランドが増えた最大の要因と言えるのが、全米規模で増えているピックルボール人口のニーズに対応するため。 今やテニスを凌ぐ人気になりつつあるピックルボールは、テニスよりも幅広い年齢層にアピールしていて、 スポーツが苦手という人までが昨今トレンディングという理由で始めていて、 やはりテニスに似たスポーツなので、プレーの際にテニス・クローズを着用する傾向が顕著。
そのためテニス・クローズの売り上げも過去2年ほどアップしていたようで、そのニーズに真剣に対応したのが今シーズン。 ピックル・ボールは よほど真剣にプレーしない限り、テニスに比べて運動量が遥かに少ないとあって、 プレーが終われば ショッピングやカフェに立ち寄るなどの社交タイム。 そのためアフター・アクティビティを考慮したスタイルが数多く登場していて、 ストリート・ウェアとしてトレンディングになるだけのスタイルを備えているのだった。




この夏のNYは思いの他過ごし易かったけれど、アメリカの他のエリアは猛暑に次ぐ猛暑。そんな夏に、一般的なアメリカ人女性が着用するカジュアル・ウェアと言えば、 年齢を問わずにTシャツやタンクトップにデニム、もしくはコットンのショーツ。 それに比べると遥かに見場が良いのがテニス・クローズで、同じタンクトップとコーディネートする場合でもボトムにデニム・ショーツを併せるのと、スコートを合わせるのとでは、印象が雲泥の差。 スコートを着用してテニス・クローズとしてカフェに出向けば、アウトドア・テーブルの特等席に座らせてもらえるケースが多いけれど、デニム・ショーツの場合はよほどルックスが良くない限りはそうはいかないのだった。
そもそもテニスは欧米では富裕層のスポーツ。USオープン・テニスが行われるビリー・ジーン・キング・テニス・センターと、メジャーリーグのNYメッツの本拠地であるシティ・フィールドは同じ駅からアクセスするけれど、 服装を見ているだけで、野球観戦に来たか、テニス観戦に来たかが分かると言われるほど USオープン・テニスの方が観客の身なりが良いのは毎年のこと。
この夏はテニス・ドレスの超ミニでナイトアウトするジェネレーションZも多かったようだけれど、ピックルボールの幅広い年齢層に合わせて丈が長めのスコートやドレスも登場していたのが今シーズン。 昨今はゴルファーもテニス・スコートでプレーするようになっているようで、ランナーもデザインが垢抜けないランニング・スコートよりもテニス・スコートを好むのは当然の成り行き。
ちなみに走る女性の後ろ姿はランニング・ショーツよりテニス・スコートの方が 遥かに体型がカバーされる印象。もちろんデザインにもよるけれど、類似したシルエットであれば やはり パンツルックよりもスカートの方が体型をカバーすることを改めて感じてしまったのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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