June. Week 1, 2021
”Certified Strength TCA Peeling”
超強力! @Homeで出来るTCAの”脱皮”ピーリング


パンデミック中にソーシャル・メディア上でビューワーを大きく増やしたカテゴリーが”アットホーム・フェイシャル & ビューティー・トリートメント”。 10代、20代のTikTokerが氷を使った顔の引き締め、野菜で作ったマスク、砂糖のスクラブなど、専門家が唖然とするような肌に悪いトリートメントでヴァイラルになっていた一方で、 YouTube上ではパンデミックで美容施術が受けられない人々のために @ホーム・レーザーから @ホーム・ボトックス & ヒアルロン酸注入まで、 ビューティーフリーク達が 本来プロが行う施術を、プロストレングスの機器や薬剤を用いて行うビデオが多数のビューワーを獲得。 昨今では男性もボトックスやヒアルロン酸注入、レーザー施術を受けるとあって、ゲイではないストレート男性のためにこれらを伝授するYouTuberも居たけれど、 私がこうしたビデオで学んだのが、今まで美容整形医に出向いて行うものだと思っていたTCAピーリングが 意外にも簡単に自宅で行えるということ。
TCAはTrichiloroacetic Acidの略で、私が日ごろ定期的に行っているグリコリック・アシッドのピーリングよりも遥かに強力。 その剥け方は”脱皮”と言われるほどで、さなぎのようなアグリーな肌を蝶のように美しくしてくれるもの。 肌の若返りのメソッドはレーザーでも マイクロニードリングでも、基本的には肌の表面の層をどんどん剥いて下層にある 未だダメージを受けていない、もしくはダメージが少ない新鮮な皮膚層を呼び起こすこと。 それによってシワが浅く、色素沈着が薄くなっていく訳で、決して同じ皮膚層の上にあるシワやシミだけが改善されていく訳ではないのは既に周知の事実。 要するに手っ取り早く若々しい肌を手に入れるためには、ダウンタイムを覚悟して強力なレーザーやピーリングで深層まで肌を剥いてしまうのが最も確実な方法なのだった。




とは言っても多くの人は2週間、時に1ヵ月のダウンタイム中に仕事や普通の生活するのはほぼ不可能。加えて老化によってスローダウンした肌の再生スピードが改善しない限りは 時間が経過すればシミやシワは確実に戻って来る訳で、早い話がイタチごっこ。 ところがTCAピーリングは穏やかなピーリングを習慣付けることによって レーザー施術やプロが行うようなドラスティックなピーリングよりも 確実な肌の若返りが自分の手で安価に手に入ることが立証されており、 ピーリングやスクラブで肌を剥くのを好む私は早速リサーチを始めたのだった。
そして巡り合ったのが4月4週目のこのコーナーでメラニン・インヒビターとレチノールについてご紹介したプラチナ・スキンケア。 実はこのブランドはピーリング剤のプロの利用者が非常に多いブランドで、 私がこのブランドを気に入ったのは、壮絶なピーリングが可能な強度のTCAを提供しながらも 穏やかで継続的なピーリングを奨励している点。 実際に同ブランドのテスティモニアルにはピーリングを2年に渡って定期的に続けた成果などが見られたけれど、 時間が掛かってもその間老けているのではなく、確実に若返っているのは全く悪くないこと。 加えてTCA以外のピーリング剤も豊富で、その組み合わせによって更なる効果が得られるようにプロダクトがデザインされているのだった。

TCAピーリング剤は プロ用に開発されているとあって、行き当たりばったりに「とにかくやってみる」という姿勢で臨むと大失敗する施術。 そのため私はTCAピーリングについてかなり勉強したけれど、その際に学んだのが日本人のような有色人種は白人よりもメラニン色素の分泌が多いため、TCAピーリングに限らずレーザー施術や他のピーリングをする際に しっかりメラニン色素対策をしておかないと PIH(Post Inflammatory Hyperpigmentation)、すなわち施術後の炎症が引き起こす色素沈着のせいで 逆にシミが悪化したり、シミ自体は薄くなってもその面積が拡大するような弊害をもたらすこと。 実際に私はレーザー施術でシミが悪化した苦い経験を持つだけに、ピーリングを正しく安全に行うために使い始めたのが以前 ご紹介したフェイドブライトというメラニンインヒビター。 プレピーリングのために必要なメラニンインヒビターの使用期間は3~4週間で、それを経てようやく私が1回目のTCAピーリングを行ったのは約2週間前のことなのだった。




TCAピーリング剤は アプライする回数で強さが変わるというユニークなもので、その強度には 目の周りのピーリングや極めて敏感肌用の7%から始まって、一般ビギナー用の13%、 ピーリングに慣れた人の20%、そしてボディ用の30%があるけれど、13%の強さのピーリング剤を4回レイヤーにすると20%の強度に匹敵するという仕組み。 したがって肌が慣れてきたら、レイヤーを増やすことによって 同じ強さのピーリング剤でも その強度をアップすることが出来るのだった。
グリコリック・アシッドや、アルファー・ハイドロキシ―・アシッド、サルファー・アシッド等は強度30のものでも指で顔にアプライが出来るけれど、 TCAは強力なので浸したガーゼを素手で持つことさえご法度。手袋をしないとピーリングが終わる頃には手の皮が剥け始めると言われるほど。 私はピーリングに慣れている自信があったので、購入したのは20の強度であったけれど、前述のように通常ビギナーに奨励されるのは13の強度。 TCAは肌に均等にアプライすることが重要なので、まずはグリコリック・アシッドの洗顔剤で余分な角質を除去した後、 アルコール(私が使用したのはウォッカ)で更に皮膚を拭き取ってからのアプライ。 アルコールで肌が乾燥しても、それは直ぐに剥け落ちる皮膚なので心配は無用なのだった。

TCAの施術自体はガーゼにピーリング剤を浸して、最初に額、次に目の両側と鼻筋、両頬、顎、首、デコルテという順番で顔を拭き取るようにアプライするだけで、そのプロセスは2分足らず。 その状態で5分放置してから 拭き取る、もしくは次のレイヤーをアプライすることになるのだった。 私の場合、最初のレイヤーでは用心し過ぎて ピーリング剤を必要以上に控えめにしてしまい 全く刺激を感じなかったので、2回目のレイヤーではガーゼに浸すピーリング剤の量を増やしたけれど、 ムラの無いピーリングのためにはガーゼを絞ってもピーリング剤が垂れない状態にするのが大切なポイント。 各レイヤーの間は5分開けることになっていて、アプライが終わった途端にタイマーをセットするのはマスト。
そして2度目のレイヤーをガーゼでアプライしたところ、その途端に肌に広がったのが カーッと燃え上がるような衝撃的で強烈な刺激。 私が今まで使ったアシッドの中で最強の刺激と言えたけれど、グリコリックアシッドのようにヒリヒリした痛みではなく、 肌を焼かれているような熱い刺激。それにすっかり驚いた私は「初心者なのでこのレイヤーで終わりにしよう」と決心。 でも強烈な刺激は1分も経たないうちに収まって、その後は何も感じない状態なのだった。
ピーリング後は肌にアシッドが残らないように念入りに冷水に浸したスポンジで何度も拭き取って、 リジェネレート・セルラー・グロースフェイドブライトヒアルロン酸レチノールという順番でアフターケア。 ちなみにピーリング後に大切なのが ヒト上皮成長因子と幹細胞を配合したリジェネレート・セルラー・グロースのアプライで、これは肌の治癒のスピードを速める画期的なセラム。 毎日のトリートメントでも欠かせないアイテムであるけれど、特にピーリングの後は新しく出たフレッシュな肌にスピーディーにアプライすることにより、出てきた肌がそのまま乾いてダメージを受けるのではなく、 その下層の肌の治癒・再生力を向上させるので、ピーリング効果に皮膚細胞若返り効果が加わるのだった。




ピーリング翌朝は皮膚がツルツルしていて、それが突っ張ってきたのはその日の夜のこと。2日目からボロボロと皮膚が剥け始めて、ピークは4日目(写真上左の状態)。 私の場合アプライしたTCAの量が少ないとあって分厚い皮は剥けなかったけれど、薄皮がかなり大きなサイズで剥けていたのが4~5日目。 黒いトップを着ていたら 剥けた皮膚がポロポロ落ちているのが分かったけれど、外出の際はマスクをしているので さほど皮膚が剥けているのが目立たないのが実際のところ。 ファンデーションやパウダーを使う方がボロボロ剥けてきた皮膚が目立つので、ピーリングが始まったら日焼け止めだけをアプライする方がベター。 その日焼け止めはSPF40以上の使用がマストで、ここで直射日光に当たってしまったらせっかくの努力が水の泡。とは言っても日光や直射の室内光は 肌の老化防止のためには日頃から避けるべきものなのだった。
TCAのようなディープ・ピーリングが他のピーリングと異なるのは、その刺激がコラーゲンやエラスティンの分泌を刺激するのに加えて、 皮膚がスピーディーに剥け代わるプロセスで上層の皮膚が下層の皮膚に再生シグナルを伝達するので、下層の皮膚細胞がまるで若い皮膚内に存在しているかのように活動すること。 そのため皮膚の剥け代わりによるシミやシワの改善だけでなく、肌のたるみを改善して引き締めるという 他のピーリングにはあまり望めない効果が得られるのだった。
私は2度目のピーリングを昨日行ったばかりであるけれど、2度目でもやっぱり驚いたのがTCAピーリング剤をアプライした直後の凄まじい刺激。 この時も1分足らずでその刺激は収まったけれど そんな刺激に耐えられて、 きちんと準備とアフターケアをして、無理さえしなければ、 施術自体はガーゼで拭くだけなので これほど有効で簡単なピーリング剤は他に無いと断言できるほど。 また首やデコルテのシミやシワはもちろん、全身の皮膚にも有効で、クレーター状のアクネ跡までしっかり改善するパワーがあるのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
Shopping
home
jewelry beauty ヘルス Fショップ 購入代行

FaviruteOfTheWeek FaviruteOfTheWeek FaviruteOfTheWeek

★ 書籍出版のお知らせ ★



当社に頂戴した商品のレビュー、コーナーへのご感想、Q&ADVへのご相談を含む 全てのEメールは、 匿名にて当社のコンテンツ(コラムや 当社が関わる雑誌記事等の出版物)として使用される場合がございます。 掲載をご希望でない場合は、メールにその旨ご記入をお願いいたします。 Q&ADVのご相談については掲載を前提に頂いたものと自動的に判断されます。 掲載されない形でのご相談はプライベート・セッションへのお申込みをお勧めいたします。 一度掲載されたコンテンツは、当社の編集作業を経た当社がコピーライトを所有するコンテンツと見なされますので、 その使用に関するクレームへの対応はご遠慮させて頂きます。
Copyright © Yoko Akiyama & Cube New York Inc. 2021.

PAGE TOP