Sep. Week 4, 2021
”Cult Merveilleux, Marvelous by Fred”
遂にNYにも進出、カルト・メルヴェイユの
マーヴェラス・バイ・フレッド



先週私がトライしたデザートが パリから進出したパティスリー、”マーヴェラス・バイ・フレッド” のカルト・メルヴェイユ。 同店は、アメリカ以外では”Aux Merveilleux de Fred / オー・メルヴェイユ・デゥ・フレッド” のネーミングで展開し、 今年1月には東京にも進出しているとのこと。 ニューヨークでは、8月10日にミッドタウンの6番街にフラッグシップがオープンしており、 それ以外にウエスト・ヴィレッジにもストアを構えているのだった。
同店名物のメルヴェイユは、NYタイムズ紙からヴォーグに至るまでの 様々なメディアが大絶賛するデザート。 そもそも新しいベーカリーがオープンすると試さずにはいられない私は、 メルヴェイユはもちろんのこと、同店で人気や評価が高いアイテムを買い込んで味わってみたのだった。






メレンゲをフレッシュ・クリームで包んで、トッピングをあしらったメルヴェイユは、パリでは一番人気のケーキでありながら アメリカでは知られていないデザート。 同じくパリで有名なアンジェリーナのモンブランも メレンゲをまずクリームで覆って、更にそれをリッチなマロン・ペーストでカバーしたものであるけれど、 メルヴェイユはそれに比べると、メレンゲもクリームも遥かにエアリーで、ライト感覚。お腹が一杯でも何となく食べられてしまう軽さ。
クリームは使っていても通常のケーキに比べて脂肪分が遥かに少なく、甘さも控えめで、低カロリーなのも大きな魅力。 直径4cmほどのミニサイズであれば、トッピングの種類に応じて85~105カロリー。 そのトッピングの種類は  ダーク・ベルギー・チョコレート、シナモン・クッキー&ホワイト・チョコレート、コーヒー、アマレナ・チェリー、プラリネ&キャラメライズド・ヘーゼルナッツ等。 でもトッピングはあくまでフレーバーにツイストを加えるもので、メルヴェイユの美味しさの醍醐味はメレンゲとフレッシュ・クリームの食感や味わい。
お値段はミニサイズの8つ入りのボックスが60ドル。大き目のサイズよりも ミニサイズを異なるトッピングで味わうのがお薦めで、 実際にショーケースにズラッとディスプレーされているのはミニサイズ。 大きめのサイズは用意されている数も フレーバーも少なく、こちらがメイン商品でないのは明らかなのだった。






私がベーカリーの実力をジャッジするために 必ず買ってみるのがクロワッサン。そこでメルヴェイユと共に購入したのが マーヴェラス・バイ・フレッドで高評価を獲得している チョコレート・クロワッサン。 私が生涯で一番美味しいと思ったのは、パリで味わったピエール・エルメ本店の焼きたてのクロワッサンで、ほのかな甘みとバターの風味、 カリカリでフレーキーな外側と、粘りのある柔らかい内側のドウのコントラストが絶品で、一生食べ続けたいと思った味。
マーヴェラス・バイ・フレッドのクロワッサンは、何層ものドウのレイヤーをしっかり焼き上げたタイプで、 全体的に硬い仕上がり。本場パリのクロワッサンというよりアメリカン・スタイルのクロワッサンで、残念ながら私の好みではなかったのだった。
他に同店名物になっているのはチョコレート・トップをふんだんに入れた大きなブリオッシュ。 これも個人的にはチョコレートが入っていないシュガー・トッピングのブリオッシュの方が私の好みであったけれど、 ブリオッシュもクロワッサン同様、ドウにあまり空気が入っていないので重量感を感じるテクスチャー。 焼きたてのタイミング以外は、2~3日置いてからフレンチトーストにした方が断然美味しく味わえたのだった。






マーヴェラス・バイ・フレッドのフラッグシップが位置するのは、鳴り物入りでパリからNYにデビューし、連日大行列が出来ていたアンジェリーナのほぼはす向かい。 そのオープニングはアンジェリーナに比べると遥かに地味なもので、アンジェリーナ同様に店内にカフェがあるけれど、こちらもアンジェリーナより遥かに小規模。
でもアンジェリーナに負けていないのが店内の巨大なシャンデリアで、これは世界46店舗のオー・メルヴェイユ・デゥ・フレッド共通のデコレーション。 中でもNY店とベルギーのブルージュ店のみが直径3メートルの特大サイズ。このシャンデリアはオーストリアの戴冠式で使われたもののレプリカで、 一流シャンデリアの生産国、チェコ共和国で特別に作られる芸術品。 その存在感はウィンドウを通じてストリートからも目を引き付けるのだった。

店名にフィーチャーされたペストリー・シェフ、フレッドこと フレデリック・ヴォーキャンプは、北フランスとベルギーで200年の歴史を持つ メルヴェイユをモダンにアレンジして、1985年にから自らのストアで提供してきた存在。 そのビジネス成功の秘訣は、ミニサイズとそのキュートなパッケージにフォーカスして、そのままギフトにもなるプレゼンテーションを実現した点。
メルヴェイユは室温で販売されているとあって、真夏の持ち歩きにもドライアイスなどは必要無く、 これまでマカロンやクッキーを選んでいたようなギフト・オケージョンに 新鮮なオプションを提供してくれるのだった。

Marvelous by Fred
1001 6th Ave, New York, NY 10018
Website:https://www.marvelousbyfred.com/

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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