Feb. Week 2, 2022
”Emerald Prosperity Ring”
エメラルド・プロスパリティ・リング


来週月曜にはヴァレンタイン・デイを控えているけれど、今年のヴァレンタインは昨今のインフレに加えて、サプライ・チェーンの問題のせいで、 フラワー・ブーケのお値段が昨年より22%アップしていることが伝えられる状況。 欧米ではヴァレンタインと言えば男性が女性にプレゼントをする日であり、最もプロポーズをする男性が多い日。
そのせいでジュエリー業界はギフト・ジュエリーが売れるホリデイ・シーズン、エンゲージメント・リングが売れるヴァレンタイン・シーズンが年間の二大掻き入れ期。 エンゲージメント・リングにもトレンドがあって、ポリティカリー・コレクトなご時世を受けて 人工ダイヤの人気がどんどん高まる中、石のカットはエメラルド・カット、オーバル・カットが昨今の人気。 デザイン的にはソリテアーはやや時代遅れで、センターストーンの両側を小さ目の石で挟む3ストーン・デザイン、センターストーン両側のバンドにダイヤをセットするデザインの方が断然人気。
さらにカラー・ストーンの人気がどんどん高まっているのが近年で ルビー、サファイア、エメラルド、ピンク・サファイア等を用いた、以前ならカクテル・リングと見なされたカテゴリーが エンゲージメント・リングとして売れるようになって来ているとのこと。 とは言っても結婚人口が激減している上に、昨今では結婚はしてもエンゲージメント・リングを買わないカップルも増えていて、 ヴァレンタイン・ジュエリーの売上自体は年々減少傾向にあるのだった。




さて私が昨年11月からこのコーナーで予告をしてきた割には 一向に仕上がらなかったのが、シミュレーテッド・エメラルドのリング。
私はCJ製品のホワイト・ゴールドのエメラルド・リングを長年愛用していて、真っ赤なネールをしている時やレッド・ドレスを着用している時にそれをつけると、 とにかく褒められるので お気に入りのリングであったけれど、近年の私はイエロー・ゴールド派。イエロー・ゴールドのエメラルド・リングが欲しいと思っていた時に、左上の写真を見て 「パンデミック中頑張った自分へのご褒美」と思って発注したのが写真上中央のリング。 その仕上がりをクビを長くしながら、コーディネートするネール・カラーまで選んで待っていたけれど、仕上がったリングをつけた時に私が感じたのが 「期待したほどモダンじゃない」という第一印象。
そもそもこのデザインは2001年にCJのコーナーがスタートした段階からラディアント・カットで採用していたデザインとほぼ同じ。 なのでタイムレスなクラシックさという点では全く文句が無いリング。 でも私はホワイト・ゴールドで 既にタイムレスでクラシックなスタイルのリングを持っているので、イエロー・ゴールドではモダンかつシンプルで、レイヤーにし易いタイプ、しかもカジュアルな服装にも 気軽に着けられるものを望んでいたのだった。 そのため せっかく仕上がってきたリングを却下。 新しいリングを探した結果、9×7mmのセンター・ストーンの両側に直径2mmのシミュレーテッド・ダイヤを各5つセットしたスタイルに変更することになったのだった。




写真上左は、私が既に所有しているホワイト・ゴールドのエメラルド・リング(人差し指)と 新しいイエロー・ゴールドのリング(中指)。 どちらも石のサイズは9x7mm、カラット数にして2.5~3カラット(カラットは石の重さなので、寸法が同じでもカラット数が異なる場合があります)。 ホワイト・ゴールドの方が石が大きく見えるのはデザインの成せる業。
私が15年以上に渡って愛用するのがホワイト・ゴールドのリングで、クラシックでタイムレスな上に 石のセットが低めのデザインなので着け心地は抜群。 何年愛用しても全く飽きがこないデザイン。 またシミュレーテッド・エメラルドは本物のエメラルドと異なり、傷つく心配が無く、本当に美しいグリーンの石が安定して手に入るので、私はエメラルドは絶対にシミュレーテッドを選ぶべきとさえ考えているのだった。

でもジーンズやレザー・パンツといったアウトフィトや、夏場のカジュアルなサンドレス等とコーディネートすることを考えた場合は 断然新しいイエロー・ゴールドのリング。リング本体だけを眺めるよりも、指につけた方がずっとモダンで若々しい印象。 写真はニュートラルなヌード・ピンクのネールで撮影したけれど、 鮮やかな赤紫のネールにコーディネートすると、石のカラーとのコントラストが美しい上にエッジーな印象。 さらにエタニティ・リングとのレイヤーで視覚的にボリュームをプラスすることも出来るのもメリット。 ちなみに他のリングとレイヤーにするとクォーター~ハーフサイズ・タイトに感じられるので、 リング・サイズが異なる指にもフィットするという利点があるのだった。




このリングをCJで商品化するに当たって迷ったのがそのネーミング。 エメラルド・カットのシミュレーテッド・ダイヤのリングと紛らわしくない名前をつけたかったので エメラルドの石の意味をグーグル検索していたところ 出てきたのが "Emerald is regarded as the 'Stone of Prosperity'. It represents vitality and growth." というセンテンス。 すなわち、エメラルドは”繁栄(裕福さ)の石”として知られ、ヴァイタリティと向上(成長)を意味するとのこと。 そして思い出したのが、既にパンデミック中頑張ったご褒美にハードウェア・ネックレスを購入していた私が、 さらにエメラルド・リングをオーダーする理由として「2022年から目指す繁栄のシンボルを身に着ける重要さ」で自分を納得させていたこと。
アメリカではグリーンと言えば環境のカラーである以前にお金の色。株価のキャンドルスティック・チャートも上昇を意味するのがグリーン。 そこでこのリングを ずばり ”Prosperity Ring / プロスパリティ・リング” と名付ければ、「言霊のパワーを味方にしながら リングがもたらす意味合いや運気がストレートフォワードに 私を含めたこのリングをつける人に浸透するはず…」 と勝手に決め込んでしまったのだった。
プロスパリティは基本的には金銭的な豊かさや繁栄を意味する言葉であるけれど、”Wealth” よりも広範囲かつ全般的な盛運を指す言葉。 豊かさを表現する単語の中で私が最も好むと同時に、頻繁に用いる言葉。 フランス語なら”ラ・プロスぺリーテ”、スペイン語なら”プロスペリダ”、ドイツ語だったら”プロスぺリテ”、ポルトガル語は”プロスぺリダージ”。 この一言を知っているだけでボキャブラリーまで豊かになるのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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