July Week 1, 2025
Change of Mindset, Change of Living Space
価値観変化の断捨離&逆に加えるアイテム


私が5月初旬から取り組んでいたのが断捨離。 そのきっかけは、知り合いに「良い運気を最大限に取り込む生活環境にするには、部屋の中はもちろん、食器棚からクローゼットの中に至るまで、 気が流れる空間やゆとりを作ること」とアドバイスされたためで、そんな環境を私が住むNYのワンベッドルーム・アパートメントで実現するには、 ストゥディオ(1部屋のアパート)に収まる程度の家具や荷物しか所有することが出来ないのだった。
それとは別に私はかに座生まれで、かに座と言えば 6月10日から幸運と拡大の星である木星が12年ぶりにかに座に移動してくる開運期を迎えるところ。 その運気を確実に呼び込むには、アクションを起こすのもさることながら、家や仕事場等、自分の居場所を整えたり、一新するのがファースト・ステップ。 加えて風の時代に入り、徐々に変わって来た価値観によって、自分にとって要らないもの、要らないのに捨てられなかったものが ようやく処分できるメンタリティに変わって来たところ。
ということで、大々的な断捨離を行って、新しい運気に備えようという意欲が大きく高まっていたけれど、 私は収納とパッキングに関しては、自他ともに認める卓越した能力の持主。 加えて住んでいるのは収納が抜群に良いアパート。 そのため引っ越し業者に 「1人暮らしにして4人家族以上の荷物」とか、「ワンベッドルームなのに家1軒分の荷物」と 皮肉を言われるほどの荷物の多さ。したがって私がストゥディオに収まる量まで荷物を減らすというのは、そう簡単なことではないのだった。




実際に断捨離は、長期プロジェクトとして進めているけれど、現時点で驚いているのは、以前だったら絶対に手放せなかった物を処分したこと。 その1つがNYにやって来て2年目に購入したシルクのペルージャン・ラグ。 その頃、雑誌の記者として取材をしたインテリア・デコレーターが「敷物と壁のデコレーションにお金を掛ければ、他は安物でも高いインテリアに見える」と言っていたことから、 大奮発して購入したもので、当時は発色が美しいラグの上が歩けないほど惚れ込んでいたのだった。 さすがに約30年が経過すると、度重なるクリーニングで色褪せ、毛のボリュームも衰えたけれど、思い入れがあっただけに まさか自分がこれを捨てるとは、実際に捨てる直前まで考えもしなかったのだった。
同様に手放したのが、約20年前にロンドンのアンティーク・ショップで購入したマリー・アントアネットの肖像画をフィーチャーしたフレーム。購入時は気に入っていたものの、よく見ると描かれた顔があまり好きではなく、 自分の中で常に葛藤があったのがこの品。5年ほど前には、2000ドルで買い取るというオファーがあったけれど、その時は断ってキープしたのだった。でも、今回は何故か断捨離に取り掛かった途端に、 突然壁から落下して、フレームや肖像画が破損してしまい、修復に大金が掛かるのが分かっていたので、あっさり手放す決心がついたのだった。
更に手放したのが、記念日のワインや、高額ワインを開ける度にキープしてきたコルクとそれを詰めたガラス製のコンテナ。 ワインやシャンパンが大好きだった頃は、このコンテナに沢山の思い出が詰まっていると思って来たけれど、今の私は長寿と健康のためにお酒はソーシャル・オケージョンで少量を飲む程度。 ワインに対する価値観が変わったせいか、コンテナに詰まっているのは「思い出ではなく、ただのコルク」と思えるようになってしまったのだった。 でも一度コンテナの蓋を開けると、コルクに染み付いた赤ワインがほんのり香って、何とも良い香り。そして私がキスラー・ヴィンヤードや2000年のヴィンテージを好んでいたことを暫し思い出すきっかけになったは事実。
このコンテナは、高かったので寄付するつもりだったけれど、荷造りの最中に蓋が割れてしまい、仕方なく本体だけを自宅ビルのゴミ捨て場に持って行ったところ、 ハンディマンが「金魚鉢に使いたい」と言って引き取ってくれたのだった。




服やシューズに関しては、デザイナー物は季節に応じてリセール・ショップで処分してきたので、さほど捨てる物は無いと思っていたけれど、 新たにリセール、寄付、処分したのはハンガー60本分の服。その大半が「未だ着られるかな?」と思ってキープしていた服で、 それが「もう今更着ないでしょう!」となったのは自分の価値観やライフスタイルだけでなく、世の中の変化に伴うもの。

また今回は家具も幾つか処分したけれど、その1つがIKEAのBillyという定番ブックシェルフ。このシェルフは 縦の長い板と棚の部分の小さいボードを組み立てるデザイン。このサイズの棚を捨てる場合、私の住むビルではハンディマンを呼んで、 エレベーターをリザーブして運び出すのがルールで、処分は有料。 ところがこの半分の高さの棚なら、ゴミ捨て場に運ぶだけ無料で処分して貰えるのだった。
実は私は前回の引っ越しの際に、家具の移動に際して ビルから400ドルの罰金を請求された経験があるので、 家具の処分をマネージメントに依頼するのはちょっとしたトラウマ。 そこで思いついたのがブックシェルフを解体し、長いボードを真二つに割ってゴミとして処分してもらうこと。
IKEAの家具で使われているのは一枚板ではなく、ウッドチップを固めて作った板。なので強い力が掛かると簡単に割れる構造。 そこで長いボードの両端を椅子で支えて、その真ん中に座ってバウンスしてみたところ、 スゴイ音がしたけれど あっさり真二つに割れてくれて、それをリピートすること4回。 大きな棚が コンパクトなボードの積み重ねに変わったので 無料で処分することが出来たのだった。




私が唯一断捨離を考えなかったのがジュエリーで、ゴールドの値段が上がっている上に、ゴールドは溶かせば市場価格で引き取ってもらえるので 「どんな物でも取り敢えずキープ」を決めたのだった。 それでも、せめて磨きをかけて気分を一新しようと、ダイヤモンド・ディストリクトの業者のところに持ってったところ、今更のように言われたのが、 磨けば必然的にゴールドが摩耗すること。そして毎日使うジュエリーでも、きちんとジュエリー・ボックスに収めれば、ゴールド製でも、 メッキのフェイクでも 良いコンディションが保てるということで、日頃からジュエリーをトレーの上に出し放しにする自分の管理を反省。 ジュエリー・ボックスを探し始めたのだった。
通常 買い物を殆どオンラインで行う私も、ジュエリー・ボックスは出来ればワン&オンリーを探したかったので、アンティーク・ショップやカスタム・ショップに出向いてみたけれど、 ヴィンテージ・ショップのオーナーに言われたのが 思い入れのあるジュエリーやお守りにしているジュエリーには強いパワーが宿っていること。 以前彼が質屋をしていた時、ジュエリーを仕方なく売りに来た人々が、その数日以内に突然お金が入って 買戻しに来るケースが何度もあったという。
その人にジュエリー・ボックスを探していることを伝えると、アドバイスされたのが 自分の願いや信条などをボックスにエングレーブ(彫り込む)すること。 それによって言葉のパワーがボックスにもジュエリーにも宿るそうで、エングレーブの業者まで教えてくれたのだった。 ちなみにエングレーブの言葉は 聖人君子のような台詞ではなく、「欲張りなものほど良い」と言われたので、「Love, Luck and Prosperity (愛、運、そして豊かさ)」、 もしくは「Health, Wealth and Time to Enjoy Them (健康、財産、それらを楽しむ時間)」を刻む予定。
そしてエングレーブによってワン&オンリーが達成されるので、ジュエリー・ボックスは、写真上右のミラー製のシンプルなものをチョイス。 私は大の鏡好きで、鏡の汚れが気になるタイプなので、ミラー製なら願掛けジュエリー・ボックスを常にピカピカに保てると思うのだった。 問題は鏡にエングレーブが出来るかだったけれど、フォントのバリエーションが少ないだけで、問題無く依頼が可能。
というわけで、もうすぐやって来る今年のバースデーには新しいジュエリー・ボックスと、そこに収める自分へのご褒美を兼ねた開運ジュエリーを1つ新調する予定なのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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