Celebrity New York Real Estate, Winners & Losers
セレブのニューヨーク不動産投資、
成功物件と失敗物件を検証!

Published on 6/3/2022


多くのセレブリティが行っているのが不動産投資。中には本業よりも不動産投資の収入の方が多いセレブリティも居るほどですが、 セレブの投資物件の多くは彼らの活動拠点であるカリフォルニアとニューヨーク。昨今ではマイアミにも多くのセレブリティが物件を購入するようになっています。
不動産投資の成功のポイントと言えば、これから値が上がる物件を購入して、あまり改装に費用を掛けずに売却すること。 逆に失敗するケースは不動産ブームのピーク時に、既に価格が上がり切った物件を購入すること、改装費用を掛けてインテリアにこだわるあまり 逆に売り難い物件にしてしまうこと、 クセのあり過ぎる物件に高額を支払ってしまうことなどが挙げられますが、ここにご紹介する4例は そんなセレブリティの不動産投資の成功例2つと失敗例2つ。 それぞれに納得の行く成功ぶりと失敗ぶりを窺わせる物件になっています。


成功例:ルイス・ハミルトン


F1チャンピオン、ルイス・ハミルトンが2017年に4390万ドルで購入したのが、ハドソン・リバーにほど近い433グリニッジ・ストリート内のペントハウス。 ランドマークに指定された歴史ある建物はかつては工場で、それを改装したラグジュアリーなビルディングは全53ユニットのコンドミニアム。 その住人はジェニファー・ローレンス、ハリー・スタイル、レベル・ウィルソン、メグ・ライアン、ジャスティン・ティンバーレイク&ジェシカ・ビール夫妻、 ジェイク・ジーレンハール、ブレーク・ライヴリー&ライアン・レイノルズ夫妻、マイク・マイヤー等で、 これだけのセレブリティが1つのビルに集まるのは極めて稀なこと。
ハミルトンが購入したペントハウスは、床面積1115平方メートルで、吹き抜けの天井の高さ6メートルのデュプレックス。5ベッドルーム、6バスルームに、ルーフトップ・テラスと小規模なプール、 車二台分のパーニング・スペース、直通のプライベート・エレベーターを擁する物件で、ビルにはパーキング・サービスを始めとする 24時間のコンシアージュ、25メートルのスイミング・プールや最新のフィットネス・センター、コートヤード、ターキッシュ・バスといったアメニティも備わっています。
ハミルトンは、既にニューヨークに他の物件を所有しているとあって 433グリニッジ・ストリート内のペントハウスは純粋に投資目的での購入。 そのため1度もこのペントハウスで暮らす事なしに 2019年2月にこの物件を5700万ドルで売りに出しましたが、 その後ディスカウントをしたことから 売却価格は4950万ドル。僅か2年足らず所有しただけで、一切内装に手を入れず560万ドルの利益を上げるに至っています。
この物件の場合、建物自体のプレステージが高く、セレブリティの住人が多いとあってプライバシーが守られること、そしてハミルトンが2年弱所有したとは言え、 一度も住んでいない新築の状態であったことが大きなプラス要因になっています。
ちなみに433グリニッジ・ストリートは、あえてセレブリティに積極的に物件を売り込むという変わったマーケティングを展開して、それが功を奏した例。 実際に建物自体の交通の便は決して良いとは言えませんが、それが逆にプライバシーが守れるポイントになっていました。




失敗例:スカーレット・ジョハンソン


マンハッタンとパンプトンに不動産を所有するスカーレット・ジョハンソン(37歳)ですが、 彼女の不動産投資の失敗例と言えるのがアッパー・イーストサイドに位置する2ベッドルーム、2バスルーム、室内面積118平方メートルの物件。 この物件をリーマン・ショックを前後した2008年に210万ドルで購入したスカーレットは、2020年7月に250万ドルで売りにだしましたが、 時はパンデミックの真っ最中で、ニューヨークからの流出組が後を絶たないことが毎日のように報じられていた時期。 レントも一時的とは言え 下がり続けていた時期で明らかな買い手市場。よほど売りたい理由が無い限りは売却を見送る時期。 案の定この不動産は売れ残り続け、5ヵ月後には原価割れの189万ドルにまでディスカウントをしましたが、それでも買い手が付かない状況。 仕方なく、月々6500ドルのレントで貸し出すオファーもしたものの、やはり食いつきが無く、結局ようやく買い手がついたのは今年3月11日。 価格は187万ドルで、2021年からNYで再び不動産ブームが盛り上がっていたこと、スカーレットがこの物件を14年近く所有したことを考慮すると、 この投資は明らかな失敗。購入価格よりも売値が23万ドル低かっただけでなく、この物件には改装費がかなり投じられているとのことで、 50万ドル以上の損失が出ていることが見積もられています。
このケースでは、物件自体が古いスタイルで天井が低く、アプライアンスも最新でない等、価格が高くなり得ない問題点が目立ちますが、 2008年の購入時に支払った金額が高過ぎたことが一番の失敗。売りに出した時期も最悪で、 不動産市場では売りに出ている期間が長ければ長いほど買い手が付き難くなるので、どんどんディスカウントを強いられていったのは当然の成り行き。 赤字覚悟で売却した様子が手に取るようにわかる状況になっていました。





成功例:ジェニファー・コネリー


女優のジェニファー・コネリー(51歳)と夫で俳優のポール・ベッタニーと言えば、ブルックリンとトライベッカで不動産投資を行っては成功例を収めて来たことで知られるカップル。 ここにご紹介するジェニファーの不動産投資の成功例は、彼女がポールと結婚した2003年にブルックリンのプロスペクト・パーク・ウェストに購入したライムストーンのタウンハウスで、 建設されたのは1899年。当時の著名な建築家モントローズ・W・モリスがデザインした総床面積604平方メートルの物件。
2003年は未だブルックリンが大々的な開発ブームを迎える前で、 600本が収納できるワイン・セラー、シェフズキッチン、パントリー、フォーマル・ダイニング・ルーム、ルーフデッキ、バルコニー、バーべキューが出来る芝生のガーデンといったフィーチャーに加えて、 マホガニーのコラムやファイヤープレースに芸術的なディテールが盛り込まれた この邸宅の当時の購入価格は370万ドルという信じられないバーゲン。 やがて2人はほぼ4年をここで暮らした後、2008年にこの物件をグーグルのエグゼクティブ に845万ドルで売却。 実際に暮らした家が約4年で約2.3倍のお値段になるというのは、不動産投資としては大成功と言えるケース。
その後ブルックリン・ブームでこの物件の価格は2015年に1240万ドルに上昇しましたが、2022年3月には逆にお値段が下がって1220万ドルで売却されたばかり。 ブルックリンではこのように1000万ドルを超える物件は、昨今僅かながらも値が下がる傾向が顕著で、 以前からある高額物件は、ブルックリンの開発ブームの真っ只中であった2014〜17年がピークとも言われています。 それだけに、ジェニファー・コネリーが購入したタイミングは絶妙と言えるもので、 歴史あるタウンハウスは維持費が掛かるので、4年弱で売却したことも好判断と見なされています。





失敗例:クリスティアーノ・ロナウド


サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウド(37歳)が2015年、トランプ全大統領が未だ共和党大統領候補であった時代に1850万ドルで購入したのが 5番街のトランプ・タワー内のコンドミニアム。ここは以前トランプ氏のイタリア人不動産パートナーが所有していた3ベッドルームのアパートで購入価格は1850万ドル。 この購入が報道された当時はロナウドがメジャーリーグ・サッカーのNYレッドブルスでプレーをするのでは?との憶測を呼んだほど。 その後トランプ氏が大統領に就任した2017年には、トランプ氏の人種差別、女性蔑視の姿勢を批判するロナウドのファンの間から巻き起こったのが 彼がトランプ系列の不動産を所有すべきでないという声。ロナウドがこの物件を売りに出したのは2019年のことで、 売値は購入価格の半分以下の900万ドル。大損を覚悟で試みた売却でしたが、 全く買い手が付かなかったことから2020年には799万ドルにまで値下げ。 ようやく買い手がついたのは2021年11月のことで、売却価格は 購入価格より1132万ドルも安い718万ドル。 その間の維持費等を含むと大赤字どころでは済まなかったのがこの物件への投資。


そもそもトランプタワーは1980年代半ばに建築された古いビル、天井が低く、間取りもオールドファッション。 しかもインテリアも床のフローリングから、ライティング、キッチンに至るまで、全て古臭く、これを2015年というモダンなハイライズのコンドミニアムが 1850万ドルで幾らでも購入できたご時世に買い取るのは非常識とも言えるのが実際のところ。 そのためこの購入はロナウドが物件の元オーナーかトランプ・オーガニゼーションと何等かの個人的な関りや取引があって成立したものとも言われますが、 トランプ系の不動産は、リベラル派や民主党支持者は決して購入しないので、そもそも売却には不利な物件。 その上トランプタワーは、トランプ氏が住んではいないものの 今も警察が警備にを担当しているので、ビルの出入りやデリバリーのオーダーなどには非常に不便。 したがってロナウドにとっては大損を覚悟で早く処分したかった物件とも言われています。
でもこの物件での損失は、彼の税金対策になっているのは紛れもない事実。 ロナウドは2021年だけで1億2000万ドルを稼ぎ出し、コナー・マクレガー、リオネル・メッシに次いでこの年のアスリート長者番付の第3位にランクイン。 更にチーム・スポーツのプレーヤーとしては初めてキャリア収入が10億ドルを超えたアスリートになっています。
ちなみにロナウドが2015年にこの物件を買い取った時点では、このアパートが小説「フィフティ・シェイズ・オブ・ブルー」のクリスチャン・グレーのアパートのモデルになったとの噂も流れましたが、 その後の映画化では遥かにモダンなビルがクリスチャン・グレーのアパートとして登場していたことからも分かる通り、それはアパートを売るために流れたデマと見られています。


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