AI普及で学ぶ概念が変化!?、砕けたセッティング、突飛な題材で
世代を問わず、今大人気の ”生涯教育”とは?<
Published on 8/21/2025

”ライフロング・ラーニング:生涯教育” というと堅苦しいイメージがあるけれど、
昨今老若男女を問わずアメリカで人気を高めているのが、非公式の抗議や授業、ディスカッションといった生涯教育。
今やAIが人間に代わって様々な仕事をこなす時代になり、大学新卒が仕事に就けない時代。
今更単位や資格を取ったところで人間がAIには勝てないご時世ではあるものの、脳の機能を維持するためにも止めてはいけないのは学ぶこと。
今、生涯教育としてもてはやされているのは、趣味、好奇心の追求、コミュニケーション・スキル向上、自分に欠けている知識を補う等、人生を豊かに、楽しく生きるための学び。
授業体系も様々で、 パーソナライズされたカリキュラムをAIチャットボットと行うもの、 ZOOMを利用したグループ・オンライン・レクチャーもあるけれど、
やはり人気が高いのは 日頃の人間関係とは異なる人々とフェイス・トゥ・フェイスの時間が楽しめる インパーソン・クラス。
高齢者がこれを受ける利点は、社会と関りを持ちながら、新しいことを学ぶことで認知能力が保てること。
若い世代にとっては、異なる年齢層とのコミュニケーションを通じて、違う考え方や価値観を学び、幅広い視野が持てることがメリットになっているのだった。
型にはまらない学びのフォーマット

生涯教育は型にはまらないレクチャーや、参加者が自分の意見を語るディスカッション・スタイルが多いとあって、
その会場は時にバーやラウンジといった砕けたセッティング。 昨今、飲酒人口が減って客足が衰えて来たバーやラウンジにとっては、
人が集まってくれるイベントは願ったり、叶ったり。
レクチャーやディスカッションのテーマも、教育という枠にとらわれないので、
文学、映画、特定のミュージシャンやアーティストに関する考察や、美容整形の歴史、「なぜ人は浮気をするのか?」
等、本当に様々。
中にはクラフト、模型作り、刺繍や編み物など、何かをしながらのディスカッション・クラスもあるけれど、
今のアメリカの世情を反映して、政治思想は持ち込まないポリシーを掲げるクラスが多いのだった。
これだけの学ぶメリット

教育的観点から認識される生涯教育のメリットは以下のようなもの。
- 継続して学ぶ習慣をつけることで、役立つ知識やスキルが習得できる
- 自分自身を見つめ直し、社会における自分の立場を深く理解する機会が得られるので、人としての成長が望める
- 継続的な自己啓発は認知機能を高め、生活の質を向上。それによって精神、肉体の健康が望める
- 学習により新たな視点を得ることで、創造性と革新性が促がされる
- 生涯学習で、興味や情熱を追求することで、生き甲斐がもたらされ、自尊心が高まる
- 自主的に学習に時間を割くことで、意識せずしてタイム・マネージメントの習慣が身につく
アルバート・アインシュタインは、「人間は学ぶのを止めた時に死がやってくる」と語ったけれど、実際に生涯教育は
健康や長寿に繋がるという実績データがでているのだった。
脳をITアルゴリズムから解き放つ!?

生涯教育は単発のクラスでも、SNSから脳を切り離して、
自主的に脳を使う時間を定期的に持つことで、、YouTubeやTikTokビデオに
脳を占領される ”Brain Rot / 脳の腐敗” から脱却するきっかけになると言われるもの。
YouTubeビデオを見ていて、あっという間に1~2時間が経過してしまうという人でも、
様々なクラスに参加して、周囲の人々と一緒に新しいことを学ぶと、スクリーン・タイムが激減するのは珍しくないとのこと。
特にSNSにドップリに見える若い世代の方が、あえてスマートフォンの使用を止めて、 日本で言う”ガラ携” 英語で言う”Dumbphone(ダムフォン/馬鹿電話)を使用するなど、
「大手IT企業のアルゴリズムから解放されて、自分の意思で自分の時間を遣って、興味の対象を追求したい」
という欲求を持っているようで、そんなことも 強制されず、自分の意思で学ぶ「Lifetime Learning / 生涯教育」が人気を集める背景になっているのだった。


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