to Get Your Attention
反感を持たれずにメッセージを伝えるには?
サインから学ぶ アメリカ的ユーモアのセンス
Published on 8/24/2023

政治や経済で二極化が進むに連れて、意見が異なる人々の間だけでなく、店員と来店客、従業員と管理側など
ありとあらゆる人間関係で人々が怒りっぽくなっていることが伝えられる昨今。
そのためルールやメッセージをそのまま伝えると、「命令されている」、「蔑まれている」と感じた人々の反発を招くのは
言動だけでなくサインも同様。
そもそもアメリカは建国の父であるベンジャミン・フランクリンが、文字が読めない人々のために新聞にカートゥーンを導入したり、
時事に関心を持ってもらうための手段としてニュースにスマートなユーモアを織り交ぜたことで知られるとあって、
今のようなご時世になる以前から、人々の関心を得るためにメッセージやルールにユーモアを持ち込むのは伝統的なカルチャー。
ここでは、ソーシャル・メディアでも取り上げられるユーモラスなサインにフォーカスして、
公共の場で発するアメリカ的なユーモアの例をご紹介します。
ちなみに写真上左は、ストップ・サインを無視する人々が多いことから、嫌味兼ユーモアであしらわれた「これは”止まれ”のサインです」という標識。
中央は スマホを見ながら歩いている人々に対してドライバーの注意を促すサインですが、歩行者と言わずにゾンビと表現することで、「スマホを見ながら歩く方が悪い」という
気持を緩和させています。
一番右は扉に貼られたサイン。「押して開けて下さい」としながらも、「もしダメなら引いて下さい」、「もしどちらでも開かない場合は、あちらの本来の入口をお使い下さい」ということで、
「この扉は入口ではありません」と言いたいところを、あえて遠回しに言うところがユーモアのセンスになっています。
動物園のルール

”ワニや蛇に向かって物や石を投げた人には、それを拾いに行くように要請します”
名言が多いことで知られるメッセージ・サインの今日の一言

”言論の自由が無かったら、誰が馬鹿だか分からない”
悪評を書かれたコーヒー・ショップがそれを逆手に取って…

”トリップアドバイザーで「生涯で最悪」と評されたコーヒーを入店して試し下さい”
コーヒー代節約のためなら…

”Small Coffe” と注文した場合は5ドル、”Small Coffe, Please”と注文した場合は3ドル、
”Hello, One Small Coffe, Please”と注文した場合は1.75ドル"
来店客に横柄な態度を改めて貰うためのユーモラスなメッセージ。
スピードを落として運転注意をして貰うためのサイン

”酔っ払いが道を渡ります”
無責任な親を説得できるか?

大人の付き添いが居ないまま放置された子供はサーカスに売り飛ばされます
「機械に触れると危険」ではダメな場合

注意:このマシーンには脳みそがありません。貴方の頭を使って下さい
死をも恐れぬ人々への警告

ワイヤーに触れると即死します:もしくは$200ドルの罰金
飼い犬への警戒を呼び掛けるサインで、猫がとばっちり

”犬に注意: 猫も信頼には値しません”
アレルゲンの忠告

”このプロダクトにはピーナッツが含まれています”
後ろが表である説明

”これは裏口です。表玄関は裏手にあります”
アクセルを踏む足を緩めれば…

”スピード違反のチケットを嫌う人、右足を挙げて!”
挙手ではなく、挙足になっているところがミソ。
今の世の中の混迷を風刺

”世紀末後のフィクション小説のセクションは、時事書籍のエリアに移りました”
求人のニーズをメッセージだけでなく、画像でアピール

”グラフィック・デザイナー求む”
デザイナーが居ないとフォトショップも使えない様子がユーモアになっています。
シングル族に対する差別セクション?

これはアクシデンタル・シニカル・ユーモアで、巨大スーパーの12番通路の商品を示すサイン。
一見関連性が無い4つの商品カテゴリーであるものの、実は孤独なシングル層が購入するアイテム。
ちなみにアメリカのスーパーでは一緒に売れる確率が高い商品を並べて陳列するのは
1990年代から 売り上げを伸ばすために行われてきたマーケティング手法です。
火災時の注意

”火災時には、ツイートをする前に先ずビルから避難してください”
不法侵入が命がけであることを警告!?

”立ち入り禁止:我々は死体を隠すのに疲れました”
ハイウェイ上のアクシデンタル・ユーモア

”州立刑務所:次の出口” のサインの下で ”ヒッチハイカーをピックアップしないように”
と警告する様子が、ブラック・ユーモアと取れる状況に...。
ポジティブ・メッセージ・オブ・ザ・デイ

”自分を恥じるべきではない。それは君の親の役目だ”
アメリカでは、教会前やコミュニティ・センターが道沿いのサインに、日替わりでユニーク、
もしくはインスピレーショナルなメッセージを提示して、ドライバーをエンターテインするのが一般的です。


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