アメリカでは、経済的理由で約40%の労働者が副業をしていると言われて久しい状況ですが、
1つの仕事からの収入では楽な暮らしが出来ない、もしくは生活が成り立たない人々が多いはアメリカだけでなく、今や世界共通の傾向。
アメリカでも日本でも、YouTubeなどのSNSに頻繁に登場するのが何のスキルも無しに始められる副業をプロモートする広告。
その多くは、無料セミナーを謳ってビューワーを惹きつけて、楽に稼げる副業をアピールした後で、最後にお金をチャージして「次のステップへ」
と促すのが常套手段。
したがってこれに乗せられていると、お金を稼ぐつもりがどんどん むしり取られていくのも世界共通の傾向。
ではアメリカでは、実際に人々がどんな副業をしてどの程度稼いでいるか、すなわち何に本当のニーズがあるかといえば、
以下に御紹介するのがそのトップ5。
ただし、収入額は都市部、地方で大きく異なるのがアメリカで、以下でご紹介しているのはあくまでその平均値。
データによれば、セカンド・ジョブ就労者の71%が 「月$500以下」の収入に甘んじているとのこと。
NYやロサンジェルスでは、月500ドル以下では大した金額とは見なされませんが、アラバマ州やアーカンソー州に行けばそれが立派な収入になるのもアメリカのリアリティです。
特徴:
車社会のアメリカの副業として非常に一般的。特にトラブルが無く、気軽に始められて、空いた時間に働けるのが魅力となっています。
収入:
平均で月$2,300〜$2,400。州や都市によって差がアリ。都市部の方がチップの額が増えるのは言うまでもないこと。
時間:
就労時間の週平均は 15時間程度。主に夜間や週末が中心です。
特徴:
アメリカではライドシェア運転手と並ぶ主要副業で、ライドシェアとデリバリーの両方を行うケースも非常に多いのが実情。 しかし、チップがその収入源であるケースが多く、地方を中心に昨今では
チップを渋る依頼者が多いことから、フードや食料品のデリバリー最大手、ドアダッシュのドライバーが 安いチップを不服として依頼者と問題を起こすケースも増えています。
収入:
多い人は月に$4000ドル以上を稼ぐと言いますが、1700~3000ドルという人が最も多いのが実情。時給換算では$16〜23に値するとのこと。ライドシェアより仕事の数が多く、
仕事がある時間帯も幅広いと言われます。
時間:
11〜16時間/週が中央値。
特徴:
子供の家庭教師から、語学、プライベートなヨガ、大学受験を控えた高校生相手など、自分の学力やスキルを生かして、幅広いニーズに対応できる副業として人気。
しかしクライアントが得るまでは収益が上がらないケースも多々あり。パンデミック以降、料理教室はニーズが激減したと言われます。
収入:
教える内容にもよるものの、月$3,200以上稼げる仕事。 ただし語学はよほど特別なケースでない限りは比較的低額。
時間:
1週間に5~10時間が一般的。中には10~20時間というケースも多く、学歴や経験、紹介者のネットワークなどで仕事が増え傾向にあります。
特徴:
バーチャル・アシスタントは遠隔で、プロフェッショナルをサポートして、資料作成などを行う業務。パンデミック中に一気にニーズが拡大した職業。
ライターやデザイン業務も、AIに仕事を奪われつつあると言われながらも、まだまだ需要があり、特にウェブ関係の仕事は健在。
しかし、今後を考えるとこれを本業にするのはリスクが高いとも言われます。
収入:
プロジェクト・ベースで200前後のケースもありますが、お抱えのバーチャル・アシスタントやWebライター&デザイナーになると、月3,200ドル〜5,800ドルを稼ぐのが現在の平均。 ライターとグラフィック・デザイナーは
ここへきてフィーがかなり下がっています。
時間:
1週間に5〜20時間の就労が一般的。 ごく短時間のコードの書き換え等で、$1,000以上を稼ぐケースもアリ。
特徴:
特にNYのような時間に追われる人々が多い都市部では、犬好きが簡単にできる仕事。週末や日中を使った比較的取り組みやすい副業ですが、
信頼してペットを任せてくれる依頼者を見つけるまでが一苦労とも言われます。
収入:
時給約$16、夜間の宿泊サービスでは1泊60~115で、都市部ほど競合するペットホテルが高額をチャージするので、高い値段で引き受けることが可能。
時間:
副業としては1日1~2時間を週に数回というパターンが殆ど。複数のクライアントを抱えていると、日中の長時間を費やすケースもあるようで、そこから本業になってしまうケースも。
犬好きの大金持ちの間では、信頼出来るドッグウォーカーを紹介し合う傾向にあるので、運が良ければ 芋づる式に良いクライアントが得られるケースもあり、本業のドッグウォーカーは1度に6~10匹を歩かせるケースも珍しくありません。
最期に副業の平均値を纏めてみると、アメリカの平均副業収入は月々約442ドル。
アメリカ人が、1週間に副業にかける時間の中央値は 5〜10時間で、就労者の約36%がこの時間を副業に費やしているとのこと。
ただし、1週間に11〜16時間を働く人々は、平均16〜23ドルの時給を得ているケースが多いことが伝えられています。
多くのアメリカ人にとって、副業は時間とお金の何方に重きを置くかで意味が変わって来るもの。
副業は特に解雇されることはないので、続けたければ続けられるとは言え、
家族との時間、自分の身体と精神の健康を優先したい という気持が高まって来ると
副業収入にあまり価値を見出さなくなるものまた事実のようです。
またフィーやチップの額が下がって来ると、時間を増やしてまで働こうとするよりも、働く意欲そのものが衰えることがレポートされています。
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